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タイ舞踊 タイぶよう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

タイ舞踊
タイぶよう

タイ舞踊で最も古い形態をもつのはラコーン・チャトゥリーで,アニミスティックな男性だけの舞踊。その動作にはインドの演劇・舞踊聖典『ナーティヤ・シャーストラ』にみるアクロバティックな要素がみられ,インド古典舞踊の影響がうかがえる。この踊りは,14世紀末のアユタヤ王時代にはラコーン・ノックと名を変え,テンポの速いリズミカルな舞踊になった。さらに発達してマノーラ (略してノーラ) という舞踊劇ともなっている。一方,13世紀前半にスコータイ朝がアンコールを攻略した際に,クメールの宮廷舞踊家や音楽家を捕虜とし,彼らの舞踊や音楽を取入れて発達したものも多い。当時,宮廷内の演者は女性のみに限られ,宮廷外では男性だけと法的な区別があった。のちに舞踊の 64基本型が考案された。女性の舞踊ラコーン・ナーイは優雅で調和のとれた形,流れるような腕の動き,静かな微笑を薄く浮べた顔の表情で踊られる。 18世紀にジャワの『パンジー物語』の翻案『イナオ』を題材とした舞踊劇になった。また 16世紀初め,影絵芝居ナン・ヤイの人形遣いが踊りながら人形を操る姿態を模して創作した仮面舞踊劇コーンは,初期に男性だけが演じた。今日のラコーン・ナーイとコーンは芸術省のシルパコーン劇団にて上演されている。地方の民俗舞踊も豊富で,北タイのろうそくの灯を両手の指にはさむ優雅な舞踊,東北部の農村地帯にみる稲刈りの踊り,南部のノーラ・チャトゥリーから発達したラム・サット・チャトゥリーなどがある。各地方の踊りの動きには,隣接するカンボジア,ラオス,ミャンマー,マレーシア諸国の土着的要素も加えられて独特な民俗舞踊となっている。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

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