ターン
① (━する) 向きを変えること。回ること。回転。旋回。「Uターン」「ナチュラルターン」など。〔錬成スキーと雪・冬山(1944)〕
※火の鳥(1949‐53)〈伊藤整〉三「壁の前でタアンし、姉の方に戻り」
② (━する) 水泳で、プールの端壁にふれて折返すこと。
※安吾巷談(1950)〈坂口安吾〉世界新記録病「短水路を長水路に換算するというのは、ターン一回につき何秒かもうけているとみて」
③ ゴルフで、前半の九ホールを終わって後半の九ホールに移ること。
④
装飾音の一つ。
音符で示された主要音に表情をつけるため、主要音の上の音からはじめて、主要音とその下の音を経て主要音に返って演奏するもの。奏法には数種ある。〔外来語辞典(1914)〕
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ターン
たーん
Sir William Woodthrope Tarn
(1869―1957)
イギリスの歴史家。スコットランドの出身で、多年ケンブリッジ大学教授を務めた。ヘレニズム時代を専門とし、とくにアレクサンドロス大王の研究に一つの画期をつくった。ただし、彼のアレクサンドロス解釈はあまりにも合理主義的すぎるとの評もある。主著『アレクサンドロス大王(上)資料および研究(下)』Alexander the Great. Sources and Studies(1948)のほかに『アンティゴノス・ゴナタス』(1913)、『ヘレニズム文明』(共著・1927)、『ケンブリッジ古代史』第六巻・第七巻、大著『バクトリアとインドのギリシア人』(1938)などの著書がある。
[金澤良樹]
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ターン(turn)
[名](スル)
1 回転すること。また、向きを変えること。「Uターン」
2 水泳・マラソンで、折り返すこと。ターニング。「中間地点をターンしてゴールに向かう」「クイックターン」
3 全体の中間を過ぎること。前半から後半になること。「全勝ターン」「首位ターン」
4 社交ダンスで、旋回すること。
5 スキーで、回転すること。特に、クリスチャニアをいう。
6 音楽の装飾音の一。主要音の上の音から始まって、主要音とその下の音を経て主要音に帰るもの。回音。
7 複数人で行うゲームで、各人の番。その人が、カードを場に出す、さいころを振るなどの動作を行える番。
[類語]引き返す・帰る・戻る・折り返す・取って返す・踵を返す・折り返し・とんぼ返り・ユーターン・回れ右
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ターン
①北村薫の長編小説。1997年刊行。誰もいない、同じ一日を繰り返す世界に迷いこんでしまった女性の物語。「時と人」三部作の第2作。
②2001年公開の日本映画。①を原作とする。監督:平山秀幸、脚本:村上修、撮影:藤澤順一。出演:牧瀬里穂、中村勘太郎、倍賞美津子、北村一輝、柄本明ほか。第56回毎日映画コンクール撮影賞、女優主演賞(牧瀬里穂)受賞。
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ターン
turn
音楽用語。ある音を中心に転回する装飾音。ターンがその音符の上に記される場合と2つの音の間に記される場合がある。原則として,主要符の上隣接音から始って,主要符とその下隣接音を経て主要符に戻る。逆に主音符の下隣接音から始るターンは転回ターンといい,逆向きの記号で示される。
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ターン
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世界大百科事典内のターンの言及
【装飾音】より
…名称も各国により,また個々の作曲家によって多様である。今日よく知られている装飾音のおもな類型は,ある長さをもった音を細分化して隣接する音との間を振動させる〈トリルtrill〉や〈モルデントmordent〉,音のまわりを旋回して装飾する〈ターンturn〉(図2,3),前に非和声音を付加して音を強調する〈アッポジアトゥーラappoggiatura〉や〈シュライファーSchleifer〉,およびそれらが複合されたもの(図4,5)などである。 このように装飾音は,演奏行為と密接に結びつき,またおもに様式カテゴリーに属する音楽的要素であった。…
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