デジタル大辞泉 「蜻蛉返り」の意味・読み・例文・類語 とんぼ‐がえり〔‐がへり〕【蜻=蛉返り/筋=斗返り】 [名](スル)《トンボが飛びながら、軽く身をひるがえして後ろへ戻るところから》1 地面をけって、空中でからだを1回転させること。「床の上で―してみせる」2 ある場所に行って用を済ませ、すぐに戻ってくること。「出張先から一日で―する」3 「とんぼ3」に同じ。[補説]「とんぼ帰り」と書くのは誤り。[類語](1)宙返り・もんどり・とんぼ・でんぐり返る/(2)引き返す・帰る・戻る・折り返す・取って返す・踵きびすを返す・折り返し・ターン・ユーターン・回れ右 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「蜻蛉返り」の意味・読み・例文・類語 とんぼ‐がえり‥がへり【蜻蛉返・筋斗返】 〘 名詞 〙 ( 勢いよく飛んでいたトンボが、急に後ろへ身をひるがえすさまからいう。「とんぼかえり」とも )① 空中で身体を回転させること。宙返りをすること。また、両手・両足を開いて、身体を車輪のように横へ回転させていく遊戯。とんぼうがえり。[初出の実例]「浮鴨の頭からげの水櫛ぞ〈才麿〉 筋斗(トンホカヘリ)を胡(きた)のたはぶれ〈其角〉」(出典:俳諧・たれが家(1690)二)「きん所のともだち子共十四五人、大かぐらやらとんぼがへりやら、こころまかせにくるはして」(出典:咄本・軽口機嫌嚢(1728)二)② ある場所へ、行ってすぐひき返してくること。とんぼうがえり。[初出の実例]「一家不残(のこらず)とんぼがへりして湊に出むかひ」(出典:浮世草子・御前義経記(1700)八)③ 剣術の刀法の一つ。誘い太刀を打ってすばやく後に引き、相手がつけ込んで打ち掛けるとき、とび違って刀を返しざまにこれを斬る方法。とんぼうがえり。とぼうがえり。[初出の実例]「とんぼかへり水車、ひきょくをつくしのらせ給へば」(出典:説経節・をくりの判官(1718頃か)せみやう)④ 歌舞伎で、切られたり投げられたりした役者が宙返りをすること。とんぼうがえり。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例