ダイレクトメール(英語表記)direct mail

翻訳|direct mail

精選版 日本国語大辞典 「ダイレクトメール」の意味・読み・例文・類語

ダイレクト‐メール

〘名〙 (direct mail) デパート企業商店などが、特定の個人客に郵送する広告印刷物やカタログなど。DM。〔整理学(1963)〕

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デジタル大辞泉 「ダイレクトメール」の意味・読み・例文・類語

ダイレクト‐メール(direct mail)

個人あてに直接送りつける広告広告主が特定の個人あてに郵便メール便を使って直接メッセージを送付すること。宛名広告。郵送広告。DM

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改訂新版 世界大百科事典 「ダイレクトメール」の意味・わかりやすい解説

ダイレクト・メール
direct mail

直接郵送広告と訳され,あて名広告ともいうが,〈DM〉という使い方が一般的である。企業が選んだ見込客に商品やサービスの内容を郵送物で伝え,販売促進をねらうが,選挙や公共キャンペーンでも重要な手段となる。1864年,パリに世界最初のDM専門会社が出現したとされるが,DM時代が開けたのは72年,アメリカでモンゴメリー・ウォード会社が通信販売mail orderを始めてからであり,これは後にカタログによる販売へ発展した。日本では江戸時代後半,戯作者が宣伝文を書いた引札(ひきふだ)は,その多くが書簡文形式をとり,相手の名前を記す余白を残しているところや文面からも,あて名広告の一種であったといえよう。また大正中期,三越が商店との競争のために桃の初節句にあわせて出したあて名広告は,顧客の選良意識をくすぐるタイプの近代DMのはしりといえる。ただし〈ダイレクト・メール〉あるいは〈DM〉という用語は,1955年ころから使われ始めた。現代では消費者の価値観多様化に伴う製品の多品種化のなかで,DMはセールスプロモーション(SP)やマーケティングの一環として,的確に顧客を選択し,通信販売の手段としては直接の購入申込率を高めるくふうがこらされている。また,日本の普通郵便物のなかに占めるDMの割合は20%にも達し,アメリカと並んで世界でもDM広告の多い国となっている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダイレクトメール」の意味・わかりやすい解説

ダイレクトメール
direct mail

郵送などの手段により,広告主の選んだ特定の人々を対象として,印刷された広告物を配布する広告方法。またその広告物をさすこともある。略称 DM。俗に宛名広告などといわれる。(1) 広告訴求対象を厳選できる,(2) 広告の時期,地域,回数,予算が自由である,(3) 形,大きさ,色彩,量についての制限はなく,思いきった広告表現が可能である,(4) 個人的メッセージの形式をとり,広告としては読まれる率が高いなどの利点があるが,1人あたりの広告単価では最も高価な媒体でもある。DMの成否は送り先リストの整備の度合いに依存しているといわれる。DMの創始者 H.ホークを生んだアメリカ合衆国をはじめ,日本でも DMは印刷されたセールスマンとして,新聞,テレビ等と並び活用されている。(→広告

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