翻訳|chicle
アカテツ科サポジラの樹木から染みでる乳液を煮つめた固形物。柔軟さと弾力性とをあわせもち,チューインガムの原料として不可欠である。固形物は樹脂分50~65%,ゴム分15~20%,無機質などよりなる。樹脂分はトリテルペンのエステル,ゴム分は弾性ゴムと似たイソプレン多量体よりなる。両者が,チューインガムをかんだときの歯の感触を強く左右する物質であるといわれている。主生産国は中央アメリカのグアテマラ,メキシコであり,これらの国から日本は輸入している。チクルに似た樹脂としては,東南アジアのジェルトンjelutong(キョウチクトウ科ダイエラ属Dyera)およびブラジルのソルバsorva(キョウチクトウ科クーマ属Couma)より得たものがある。
→樹脂
執筆者:善本 知孝
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…(1)に挙げたアラビアゴムなどとは反対に,水になじまず,アルコール,ベンゼンに溶ける。チクル,ジェルトン,ソルバが代表例である。3者とも似た化学組成をもち,40~60%がトリテルペン樹脂,10~15%がイソプレンの重合体であるゴム,残部は灰分,多糖類である。…
…樹幹を傷つけると白い乳液が出る。これを集めて煮つめたゴム質が天然チクルで,人間の体温程度の温度で適度に軟化するので,チューインガム原料とする。このためチューインガムノキともいう。…
…アジア・アフリカ原住民の間には木の葉や種子をかむ習性が古くからあった。メキシコのマヤ族においても3世紀ごろすでにサポジラ樹のゴム状の樹液を固めたもの(チクル)をかむ習慣があったといわれ,これがチューインガムの起源と考えられている。この風習はインディアンやヨーロッパの開拓者たちに受け継がれていった。…
※「チクル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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