イタリア中部を流れる川。古名ティベリス川Tiberis、英語名タイバー川Tiber。全長405キロメートルで、ポー川、アディジェ川に次いで同国第3位。流域面積1万7769平方キロメートルはポー川に次ぐ第2位。アペニン山脈のフマイオーロ山麓(さんろく)に源を発し、トスカナ、ウンブリア州境のティベリーナ渓谷を経てウンブリア州を貫流する。ラツィオ州との境界でネーラ川の水を集め、ローマの市街地を通過して、オスティアとフィウミチーノの二つの河口からティレニア海に流れ込む。古代ローマの港町として栄えたオスティアにはその遺跡が残る。
支流を含めて水力発電のための利用価値はきわめて高い。また、中流域のウンブリア州では、灌漑(かんがい)用水としても盛んに利用される。川によって運ばれる膨大な土砂の堆積(たいせき)によって、2500年間に約4キロメートル、河口が海に向かって前進した。
[堺 憲一]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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