トマール

デジタル大辞泉 「トマール」の意味・読み・例文・類語

トマール(Tomar)

ポルトガル中西部の都市。ナバオン川沿いに位置する。ポルトガル王アフォンソ1世が、イスラム教徒との戦いに貢献したテンプル騎士団土地を与えたことに起源する。12世紀に建造されたキリスト修道院は、1983年に世界遺産文化遺産)に登録された。4年に1度、7月に催されるタブレイロスの祭りが有名。トマル

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百科事典マイペディア 「トマール」の意味・わかりやすい解説

トマール

ポルトガル,首都リスボンの北145kmにある町。12世紀に十字軍に参加したテンプル騎士団がこの地をイスラム教徒から奪回して町を建設。国土回復戦争レコンキスタ)の象徴として建設が始められた修道院は16世紀に完成した。礼拝堂の〈テンプルロトンダ〉と呼ばれるドームエルサレムのキリストの墓をモデルにしたもの。修道院の回廊ゴシック様式とイスラムやインドの建築様式が融合したマヌエル様式。〈マヌエルの窓〉にはロープマストなどが彫られ,大航海時代のポルトガルをよく表している。修道院は1983年,世界文化遺産に登録。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トマール」の意味・わかりやすい解説

トマール
Tomar

ポルトガル中部,サンタレン県の都市。リスボンの北東約 130km,ゼゼレ川の支流ナバン川沿岸に位置する。オリーブ油,ワイン,果実,野菜などを産出。森林資源にも恵まれている。神殿騎士修道会の城跡を起源とし,のちにキリスト騎士修道会が増築した修道院は,1983年世界遺産の文化遺産に登録。ほかに 16世紀に再建されたエンリケ (航海王子)の宮殿など 12~17世紀におけるポルトガルの優れた建築物が集まっている。人口1万 4003 (1991推計) 。

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