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ナウクラティス Naukratis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ナウクラティス
Naukratis

アフリカ,ナイルデルタの北西部,アレクサンドリアの南東約 75kmに位置する古代エジプトの都市。ナイル川のカノポス支流と運河で結ばれた河港都市で,エジプト第 26王朝のアーモス2世以降,対ギリシアの貿易基地として最も繁栄したが,アレクサンドリアの建設とともに衰退した。遺跡は 1884年 F.ペトリーにより発見された。アポロン,アフロディテなどの神殿跡があり,その近くから多くの陶磁器や碑文が発見されている。

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世界大百科事典 第2版の解説

ナウクラティス【Naukratis】

古代エジプトのギリシア人都市。デルタ中部ナイル川のカノポス分流西岸に,前650年ころミレトス商人たちが交易の拠点として建設した。その10%取引税はサイス朝エジプトをうるおし,窯業も盛んであった。ヘレニズム時代のエジプトではアレクサンドリアとプトレマイスと当市だけがギリシア都市だった。後200年ころ文人アテナイオスを生む。命脈はビザンティン時代まで続いた。【金沢 良樹】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ナウクラティス
なうくらてぃす
Naucratis

古代エジプトのナイル川カノプス(デルタを構成する諸支流の一つ)沿いに位置したギリシア人交易都市。紀元前650年ごろミレトス人によって貨物集散地として建てられたが、ほどなく他のギリシア人商人もそこに地歩を築いた。エジプト第26王朝のアマシス王Amasis(在位前569~前526)は前560年ごろ、この地をギリシア人との交易のための特許港とした。以後、ギリシアの船荷はここだけに降ろされることになり、ナウクラティスはエジプトにおける地中海商業を一手に引き受けることになった。ギリシア人は、市内での自治行政と宗教生活を保証された。
 プトレマイオス朝時代はアレクサンドリアの建設にもかかわらず、メンフィス行きの貨物積替え港としてその役割を持続した。アレクサンドロス大王のころから独自の貨幣を鋳造し、ローマ時代に入っても独立した都市体制を保ち、ビザンティン帝国時代まで存続した。[古川堅治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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