ニホンアカガエル(英語表記)Rana japonica

改訂新版 世界大百科事典 「ニホンアカガエル」の意味・わかりやすい解説

ニホンアカガエル
Rana japonica

アカガエル科に属する日本アカガエル属の代表的なカエル本州四国九州および大隅諸島などに分布し,国外では中国の南部一帯に分布する。体長は雄4~5cm,雌5~7cmほど。体背面は黄褐色から赤褐色まで変異に富み,また多少とも体色変化する。吻(ふん)部はやや細長くてとがる。後肢が細長く跳躍力が優れ,追われると連続したジャンプで逃れ,水に跳び込んで隠れることはあまりない。平地の草むらや林にすみ,ほとんど陸で生活している。昆虫クモなどを食べる。繁殖期は1月下旬~3月ころで,雄の第1指には黒色婚姻瘤(こんいんりゆう)を生ずるが,鳴囊はない。日当りのよい水田や水たまりの浅い止水に,まんじゅう形の大きな卵塊を産み,卵は1卵塊に500~3000個ほどが含まれる。幼生はヤマアカガエルR.ornativentrisのものに似るが,背面に1対の黒点があるので区別できる。
アカガエル
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニホンアカガエル」の意味・わかりやすい解説

ニホンアカガエル
にほんあかがえる / 日本赤蛙
[学] Rana japonica

両生綱無尾目アカガエル科のカエル。本州、四国、九州のほか、中国の揚子江(ようすこう)流域以南にも分布する。体長約6センチメートル。体色が赤褐色をしたアカガエル群の代表種である。

倉本 満]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニホンアカガエル」の意味・わかりやすい解説

ニホンアカガエル
Rana japonica; Japanese brown frog

カエル目アカガエル科。体長 6cm内外。日本のアカガエル類のうちでは吻端部が比較的細く,背の両側の隆条が鼓膜のうしろで外側へ曲っていないことによって識別できる。本州,四国,九州などの平地や丘陵地に多く,早春,水田などに産卵する。

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