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ニュー・ヒューマニズム ニューヒューマニズム

百科事典マイペディアの解説

ニュー・ヒューマニズム

新人文主義。20世紀初頭,米国の批評家バビットIrving Babbitt〔1865-1933〕やP.E.モアによって唱えられた。ルソー流の自然復帰のロマン主義に反対し,伝統と教養を重んじる立場。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ニュー・ヒューマニズム
にゅーひゅーまにずむ
The New Humanism

ネオ・ヒューマニズムともいう。新人文主義と訳す。20世紀初頭約30年間アメリカで行われた哲学・批評運動。ルソーに代表されるロマンティシズム、自然主義の特色とされる自我主張や無節度を否定する一方、近代の科学的実証主義にも反対を唱える。そして、人間は単なる自然的存在ではなく、倫理的傾向と自由意志をもつという前提にたち、古典主義(クラシシズム)的立場から調和ある人間性を完成することを目標とする思想である。近代の全面否定と古典古代への回帰は同時に古典文学への回帰でもあった。おもな批評家には、P・E・モアとバビット、バビットの弟子で『アメリカ文学における自然』(1923)や『アメリカの批評』(1928)の著者ノーマン・ファースターNorman Foerster(1887―1972)らがいる。『マシュー・アーノルド』(1917)の著者スチュアート・シャーマンStuart P. Sherman(1881―1926)、また、T・S・エリオットも一時期この派に近かった。1930年、シンポジウム『ヒューマニズムとアメリカ』がファースターにより編まれたが、このころから台頭した左翼と「新批評(ニュー・クリティシズム)」の批評家たち(J・C・ランサム、A・テート、R・P・ウォーレン、C・ブルックスら)の攻撃の前に、ニュー・ヒューマニズムは影を薄くしていった。[島田太郎]

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世界大百科事典内のニュー・ヒューマニズムの言及

【バビット】より

…アメリカの批評家。ハーバード大学のロマンス語,フランス文学の教授として,1920年代の倫理的批評〈ニュー・ヒューマニズム〉の指導的位置にあり,T.S.エリオットの一面の師でもある。主著《ルソーとロマンティシズム》(1919)で,ルソー的な近代ロマン主義を,放恣で反逆的な主情主義として徹底的に攻撃し,古典主義の均整を基準とする批評,人間の内的抑制,訓練を重んじた。…

※「ニュー・ヒューマニズム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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