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ハモ ハモ Muraenesox cinereus

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハモ
ハモ
Muraenesox cinereus

ウナギ目ハモ科の海水魚。全長 2m内外。ウナギに似たからだつきをしており,円筒形で細長く,尾部は側扁する。口は大きく強い歯をもつ。体の背面は一様に紫褐色,腹面は白色。浅海の砂泥底あるいは岩礁にすみ,魚類,甲殻類,イカ・タコ類を捕食する。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ハモ

県立農林水産総合技術支援センター水産研究所によると、ハモはウナギアナゴの仲間で、沿岸の泥の中に巣穴を作ってすむ。成長したオスは最大でも重さ1.5キロほどだが、メスは4キロ程度になることもある。徳島県では吉野川から海に流れ込む泥が巣穴に適しており、良質なハモが捕れる。県内の漁獲量は400~600トンほどで全国トップクラス。昨年は京都、大阪両の中央卸売市場に約130トンずつ出荷している。

(2014-07-12 朝日新聞 朝刊 徳島全県 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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百科事典マイペディアの解説

ハモ

ハモ科の魚。地方名ハム,ジャハム,ウニハモなど。全長2m程度,ウナギやアナゴに似て細長く,鱗はないが,歯が大きくて鋭い。本州中部以南の太平洋アフリカ東岸にまで広く分布。

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栄養・生化学辞典の解説

ハモ

 [Muraenesox cinereus].ウナギ目ハモ科の海産魚.食用にする.

出典|朝倉書店
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食の医学館の解説

はも【ハモ】

《栄養と働き&調理のポイント
 ハモは関西・九州で好まれ、なかでも大阪は天神祭、京都は祗園祭で食べる習慣があるほど。
 アナゴやウナギの近縁で、容姿も栄養も似ていますが、歯の鋭さがちがい、その歯で貪欲に食べることから「食(は)む」に由来し、名がついたとされます。体長は2mに達するものもありますが、一般には60~70cmが流通します。
○栄養成分としての働き
 ハモの特徴は、レチノールが豊富なこと。切り身100gで成人が1日に必要なビタミンA(レチノール)がカバーできます。レチノールは、皮膚や粘膜(ねんまく)を正常に保たせるほか、免疫機能の維持に役立ちます。薄暗いところでものが見えるのに時間がかかる、かぜをひきやすい、肌がかさつくなどの症状がある人におすすめです。
 皮にはコンドロイチン硫酸(骨、血管、角膜(かくまく)など結合組織に広く分布するムコ多糖体の一種)が多く含まれているので、老化を防ぎます。
 旬(しゅん)は6月~7月、とくに梅雨時のものは脂(あぶら)がのります。小骨が多いので、皮を切らずに身だけに細かく包丁を入れる「ハモの骨切り」をする必要があります。ハモチリを梅肉じょうゆで食べたり、照り焼きにするのが代表的です。

出典|小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハモ
はも / 鱧
pike eels

硬骨魚綱ウナギ目ハモ科の魚類の総称、またはそのなかの1種。日本近海に分布するハモ科Muraenesocidaeは、ハモ属の2種(ハモ、スズハモ)、ハシナガアナゴ属の1種(ハシナガアナゴ)、ワタクズハモ属の1種(ワタクズハモ)の4種が知られている。
 ハモ属は、吻(ふん)がやや突出し、上下両顎(りょうがく)の歯が数列に並び、その1列の前方のものは犬歯状である。また、鋤骨(じょこつ)の中央列歯が大きな犬歯状となり、尾部の長さが吻端から肛門(こうもん)までの距離よりも長いことなどの特徴がある。和名ハモMuraenesox cinereusは、本州中部地方以南、西太平洋からインド洋、紅海にわたり広く分布。北海道や東北地方では別種のマアナゴのことをハモとよぶので注意を要する。全長2メートルに達し、体はやや側扁(そくへん)する。背部は暗褐色で腹部は白色を帯びる。肛門上方までの側線孔数は40~47個、肛門上方までの背びれ条数は66~78個、脊椎(せきつい)骨数は142~159個。産卵は沿岸水域で行われ、周防灘(すおうなだ)では8、9月が産卵期。透明な葉形幼生(レプトセファルスleptocephalus)期を経て成長し、葉形幼生の最大形は約100~115ミリメートルで、変態完了期のものは約75ミリメートルに縮小する。変態中期の終わりごろから水底に降下し、水温20℃内外では約15日間で変態を完了する。岩礁の間や近海の砂底にすみ、夜行性。機船底引網や延縄(はえなわ)で漁獲され、夏に美味で、関西ではとくに賞味する。小骨(肉間骨)が多く、骨切りや骨抜きをして調理する。近縁種のスズハモM. bagioは、外見はハモとよく似ており、魚市場などでは一般に両種を区別せずにハモとよんでいる。全長約2メートルに達し、肛門上までの背びれ条数は47~59個、肛門上までの側線孔数は33~39個とハモに比べて少なく、これらの特徴などで両種が判別される。瀬戸内海以南に分布する。
 ハシナガアナゴ属は、吻が甚だ長くて先端がとがり、上下両顎の歯は3列で、そのうちの中央列に長い犬歯がまばらにあり、鋤骨の歯が小さい。また、尾部の長さは吻端から肛門部までの長さより短いなどの特徴がある。和名ハシナガアナゴOxyconger leptognathusは、全長60センチメートル、形態は前述の属の特徴のほか、体は一様に暗褐色で、背びれ、尾びれと臀(しり)びれ後方の縁は黒色を帯びる。千葉県以南の西太平洋に分布し、機船底引網で漁獲され、練り製品の材料にされる。
 ワタクズハモ属は胸びれがなく、尾部長が体の残りの部分より長く、尾端部が著しく細い。鋤骨歯はおよそ3列で、中央列歯が大きい。ワタクズハモGavialiceps taeniolaは、全長約80センチメートルで、体と表皮が柔らかく、体は一様に淡褐色。沖縄舟状海盆、西太平洋、インド洋、大西洋に分布。食用にはしない。[浅野博利]

料理

ハモは関西から西の地方で好まれている魚である。とくに京都の祇園(ぎおん)祭、大阪の天神祭には欠かせないもので、この時季のものを祭りハモともよんでいる。ハモは小骨が多く、しかも肉と皮の間に入り組んで抜き取れないので、かならず骨切りをする。骨切りは、開いた身を、皮を下にしてまな板に置き、ハモ切り包丁で皮を切らないように細かく包丁目を入れる。これを照焼き、てんぷら、すし、酢の物、椀種(わんだね)、鍋物(なべもの)、マツタケの土瓶蒸しなどに用いる。さっと湯通しして冷水に放ったものは京都で切り落とし、大阪ではハモちりとよび、梅肉酢で食べる。ハモの肉はうま味が強いので、上等のかまぼこの味つけ材料にも用いられる。大阪では、かまぼこ用に身をそいだあとのハモの皮を焼いて売っており、これを細く刻み、キュウリと酢の物にしたものはハモざくといって庶民の味の一つとなっている。[河野友美]
『苗村忠男・高見浩著『鱧料理――京都が育んだ味と技術』(1999・旭屋出版)』

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