カライワシ下区Elopomorphaの魚類の後期仔魚(しぎょ)の名称。葉形(ようけい)幼生ともいい、体が比較的大きくて柔らかく、透明でヤナギの葉のように左右に薄い形態をしている。ウナギ、アナゴ、ウツボ、ハモ、ウミヘビ、フクロウナギ、フウセンウナギなどウナギ目の仔魚が代表的であり、尾びれが、基底の長い背びれおよび臀(しり)びれと完全に連なる。ほかにカライワシ、イセゴイなどのカライワシ目、ギス、ソトイワシなどのソトイワシ目、トカゲイワシ、ソコギスなどのソコギス目魚類などの仔魚のレプトセファルスは、尾びれが二叉(にさ)し、背びれや臀びれの基底が短い。
体が伸びる時期のレプトセファルスは、体表にわずかの色素があるだけで、あごにはプランクトンをとるための細くて長い歯がある。この末期には全長は最大となり、普通5~10センチメートル、大きなものでは20センチメートルを超える。南アフリカの沖合水深340メートルで捕獲された、ソコギス類と考えられるレプトセファルスは、体長184センチメートルもあり、仔魚として最長の記録である。ウナギの場合では、生まれて間もない仔魚は全長数ミリメートルで、2日ほどで10ミリメートル前後のレプトセファルス仔魚になり、60ミリメートルぐらいまで成長し、変態してシラスウナギになる。
レプトセファルスは最大になったころに幼歯が抜けだし、浮遊生活から底生生活へと移行して変態する。変態中に体は丸みを帯びながら縮小し、メラニン色素(黒色色素)が発達して体が不透明となる。ひれも発達し、新しく歯が生えて変態を終え稚魚となる。変態中は底土に潜入して餌(えさ)をとらない。孵化(ふか)から伸長末期までの期間は、長いもので1年またはそれ以上に及ぶ。しかし、一般に変態期間は短くて、アナゴ類では1か月前後、ウミヘビ類では1週間のものもある。レプトセファルス期間が長いことと、この間の仔魚の体が大きく、扁平(へんぺい)であることは、仔魚が海流によって広い範囲に運ばれて、その種の分布域を広める効果がある。また透明な体は目だたないため、捕食者にみつかりにくい。
[落合 明・尼岡邦夫]
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
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