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バイオフィルム バイオフィルム biofilm

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デジタル大辞泉の解説

バイオフィルム(biofilm)

微生物が自身の産生する粘液とともに作る膜状の集合体。口腔の歯垢のほか、干潟の泥や川石の表面などに形成される膜などを指す。菌膜。微生物膜
肺炎菌が周辺の肺組織の間につくる粘着性膜。多糖類・フィブロネクチン・ビトロネクチンなどからつくられ、抗生物質リンパ球の菌への接近を妨げ、難治性肺炎をもたらす。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

バイオフィルム

細菌や微細な藻類、およびそれらが出すヌルヌルした物質である多糖類で構成された薄い膜を指す。自然界では泥干潟や湿った岩などの表面によく発達し、小動物の餌となる。湿気の多い風呂場や台所のヌルヌルや、人体の舌苔(ぜったい)や歯垢(しこう)もこの一種だ。

(2012-03-07 朝日新聞 夕刊 環境)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バイオフィルム
ばいおふぃるむ
biofilm

水分を帯びたあらゆる物質の表面に付着し、膜状に形成される微生物の共同体。和訳は微生物膜。川石の表面のぬるぬるした部分や台所の水回りに発生するぬめり、口の中の歯垢(しこう)もバイオフィルムの一種である。このようなぬめりのあるものは、物質に付着した細菌が細胞外多糖(EPS=extracellular polysaccharide)の有機物の粘液を分泌してつくりだした膜または層で、通常の厚さは0.01~2ミリメートルと薄い。EPSが外界の刺激から内部を守る防壁となり、その内部は細菌や微生物が高密度で生息する共同体となっている。
 ヒトの生活環境におけるバイオフィルムに関しては、水道管内のバイオフィルムに生息するレジオネラ菌に殺菌剤が効かない、口腔(こうくう)内の歯垢が歯周病や感染症を引き起こす、医療器具に付着した細菌に消毒薬や抗生剤が効きにくく除去できなくなる、といったさまざまな弊害がクローズアップされることが多い。反面、自然界や生態系という視点からは、細菌や微細な藻類、原生動物などが代謝産物や情報をやりとりしながら、多種多様な環境変化に適応し共同生活をしている、普遍的なコミュニティといえる。自然界における水の浄化作用や動物消化管内の有効な細菌活動の一部もバイオフィルムの形成なくしてはできないと考えられている。[編集部]

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