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バイカルアザラシ Phoca sibirica; Baikal seal

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

バイカルアザラシ
Phoca sibirica; Baikal seal

食肉目鰭脚亜目アザラシ科ゴマフアザラシ属。純淡水産アザラシ。体長約 1.4m,体重 80~90kgに達する。出生体長は 64~66cm,出生体重は4~4.2kgである。体毛はうぐいす茶色または銀灰色混りのこげ茶色で,まれに斑紋を呈するものがいる。出生仔の毛色は白色で生後4~6週間で換毛する。体は太く短い紡錘形で,頭部は小さく丸みを帯び,頸部は短く太い。鼻口部は幅があり,眼が大きく目立つ。鼻孔は小さく吻端にありV字状である。耳介はなく,耳孔は眼の後方やや下側に位置し比較的大きい。前肢は短く指間に蹼 (みずかき) があり,後肢は鰭 (ひれ) 状で,四肢には毛が密生する。尾は短い。門歯は上顎6本,下顎4本,犬歯は上顎と下顎に各2本,頬歯は上顎と下顎に各 10本である。湖上の雪におおわれた氷穴で出産する。通常水の中で過しており,氷が張ると呼吸用の穴を開ける。食性範囲は広く,おもに淡水魚を捕食する。分布はバイカル湖およびバイカル湖への流入河川に限定される。冬期は,雄は湖に広く分散し,雌と未成個体は岸近くに分布する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バイカルアザラシ
ばいかるあざらし
Baikal seal
[学]Pusa sibirica

哺乳(ほにゅう)綱食肉目アザラシ科の動物。ロシア連邦のバイカル湖のみに生息する淡水産の小形種で、体長は1.2メートル前後、体重70キログラムほどに達する。フイリアザラシの近縁種とされているが、全身灰褐色でとくに目だつ斑紋(はんもん)はなく、腹面はやや淡色となり、水にぬれると全体に黒っぽくみえる。湖の結氷に伴う回遊があり、雌は氷上に雪洞をつくって出産する。餌(えさ)は魚類。生息数は約3万頭で、現在は捕獲が制限されている。[片岡照男]

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