バントゥー

百科事典マイペディア 「バントゥー」の意味・わかりやすい解説

バントゥー

バントゥー諸語に属す言語を話す人びとの総称。おもに中部および東,南アフリカ分布し,約600以上の言語に分けられる。現ナイジェリア,カメルーン国境のベヌエ地方に起源をもつとされ,紀元前に大移動を開始。コンゴ盆地の熱帯雨林地帯に入って人口が増大し,さらにアフリカ東部,南部へ移動した。焼畑耕作,牧畜などを行う者もあるが,多くは農耕に従事し,祖先崇拝信仰をもつ。
→関連項目コンゴ盆地ジンバブエ(遺跡)ズールースワジツワナフツムファレレ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「バントゥー」の解説

バントゥー
Bantu

アフリカのバントゥー諸語を使用する諸民族の総称。バントゥー諸語にはコンゴ語,ズールー語スワヒリ語など600以上の言語が含まれ,西・中央アフリカから東・南アフリカまでアフリカ大陸の約3分の1に相当する地域に分布。彼らの祖先は紀元前1000年頃農耕技術の発展による人口爆発の結果,現在のカメルーン西部から東方および南方へ移動し居住領域を拡大。5世紀には東・南アフリカ海岸部に到達したと推定される。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のバントゥーの言及

【アフリカ】より

…その頃エジプトの南にメロエ文明が生まれている。さらにその500年後の1世紀の頃,彼らは各地に民族集団を形成し,その中から黒人のザンデ語系,バントゥー語系の人たちが東に拡大し,とくにバントゥー語系の人たちがザイール(現,コンゴ民主共和国)の熱帯降雨林を南下,また東アフリカにも進んで,ピグミーを森林の中に包囲し,さらにコイサン語系の諸族をカラハリ砂漠に封じこめるにいたる。これが6~7世紀にいたるバントゥー系諸部族の拡大である。…

※「バントゥー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android