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バンブニスト

百科事典マイペディアの解説

バンブニスト

フランスの言語学者。印欧比較言語学一般言語学の両方に優れた功績を残した。A.メイエを経由してソシュールの伝統を継承した彼の一般言語学の業績は,2巻の論文集《一般言語学の諸問題》(1966年―1974年)に結実している。
→関連項目ディスクール

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世界大百科事典 第2版の解説

バンブニスト【Emile Benveniste】

1902‐76
フランスの言語学者。巨匠A.メイエの下に学び,その死後コレージュ・ド・フランスの師のポストの後継者として印欧(インド・ヨーロッパ)語比較文法を教えたが,69年病いに倒れ引退した。18の著書と291の論文,300にのぼる書評があるが,その研究はイラン語と比較文法(比較言語学)と一般言語学の三つの領域に分けられる。彼はP.ペリオが中央アジアから持ち帰ったイラン語派ソグド語の資料の解読・研究を,早世した比較言語学者・イラン語学者ゴーティオRobert Gauthiot(1876‐1916)の後を継いで志し,第2次大戦前にすでにその写本のすべてを公にしたほか,《アベスター語の不定法》,《古代ペルシア語文法》(メイエと共著),《オセット語研究》などを著した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バンブニスト
ばんぶにすと
mile Benveniste
(1902―1976)

シリアのアレッポAleppo生まれのフランスの言語学者で高等研究院教授。メイエのもとで比較文法を学び、メイエの死後、後任として1937年から69年までコレージュ・ド・フランスの教授を務めた。おもな研究分野はイラン語、インド・ヨーロッパ諸語の比較文法および一般言語学である。1935年に博士論文『インド・ヨーロッパ語における名詞形成法の起源』を発表し、インド・ヨーロッパ祖語の語根の構造を明示した。一般言語学においては、スイスの言語学者で現代言語学の父といわれるソシュールの理論を踏まえつつも、無限に多様な創造性を含む文を重視し、それを発する「語る主体」を復権させた。すなわち、言語記号、代名詞、動詞の時制などに関する考察を経て、発話行為の理論を提唱するに至った。この分野における48編の論文は『一般言語学の諸問題』(1966)、『一般言語学の諸問題』(1974)にまとめられている。[長澤宣親]
『岸本通夫・河村正夫他訳『一般言語学の諸問題』(1983・みすず書房) ▽蔵持不三也他訳『インド・ヨーロッパ諸制度語彙集 1』(1986・言叢社) ▽蔵持不三也他訳『インド・ヨーロッパ諸制度語彙集 2』(1987・言叢社)』

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