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比較言語学 ひかくげんごがく comparative linguistics

6件 の用語解説(比較言語学の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

比較言語学
ひかくげんごがく
comparative linguistics

共通の起源を有する諸言語を比較研究し,それらの共通祖語を再構し,その祖語からそれらの諸言語への歴史的な変遷を説明しようとする学問。これにより,文献以前の状態がそれなりに推定でき,その言語の歴史がその分だけ明らかになることになる。

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デジタル大辞泉の解説

ひかく‐げんごがく【比較言語学】

言語学の研究分野の一。同系統の二つ以上の言語を比較し、それらの親族関係や言語史的関係などについて研究するもの。

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百科事典マイペディアの解説

比較言語学【ひかくげんごがく】

一般には,同系統の,あるいは同系であることを前提として,当該言語の音,語彙文法を比較し,それらの祖形や変化の法則を明らかにする研究。また,言語間の系統を明らかにするための手続きも含む(語族)。
→関連項目語源対照言語学バンブニストミュラー

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世界大百科事典 第2版の解説

ひかくげんごがく【比較言語学】

歴史言語学の一大分野。比較文法comparative grammarともいう。これは任意の言語を比較対照してその異同を論ずるのではなくて,それらの言語が同じ源から分かれた同系の一族であるかどうかを言語学的に検討し,また同系で互いに親族関係にある言語の比較によって,それぞれの言語の歴史において文献的に実証のない空白の部分を理論的に埋め,それによって言語史のより合理的な理解を深めることを目的とする。 この学問は18世紀末にヨーロッパでおこった。

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大辞林 第三版の解説

ひかくげんごがく【比較言語学】

同系関係を確立するために、複数の言語をつき合わせて共通祖語を再建する、歴史言語学の一分野。一九世紀にインド-ヨーロッパ諸語で実践されてから一躍言語学における主要な方法論の一つとなる。音韻対応の法則性を発見することが鍵となる。 → 比較文法対照言語学

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

比較言語学
ひかくげんごがく
comparative linguistics

共通の起源を有する諸言語を比較することによって、それらの相似・異同の関係を歴史的・発生的に考察する言語学の一部門。歴史比較言語学ともいう。起源を同じくする諸言語を同系語、その源となった言語を祖語または共通基語、そしてこのような同一の祖語から分岐した(と想定される)諸言語の総体を語族とよぶ。従来の言語の分類は、多くの場合、このような語族に基づいて行われている。たとえば、インド・ヨーロッパ(印欧)語族、ウラル語族アルタイ語族ハム・セム語族バントゥー語族、オーストロネシア語族シナ・チベット語族などである。ラテン語ギリシア語サンスクリット語などとともに印欧語族に属するが、スペイン語フランス語イタリア語などのロマンス諸語はこのラテン語を祖語とし、そこから分岐した別個の下位語族を形づくる。同系語のもっとも大きな群を語族、それの下位群を語派とよぶことがあるが、同系関係に基づく言語群にはさまざまな段階がありうる。
 ロマンス語に対するラテン語のように、祖語が判明している場合はむしろまれで、多くは失われて伝わらず、したがって諸言語の同系関係は理論上の推定にとどまることが多い。しかし、言語の変化はけっしてでたらめではなく、高度の規則性に支配されており、同一の言語から分岐した同系諸言語の間には、音韻、形態、語彙(ごい)の各面において規則的な類似現象が認められる。このような現象を対応とよび、とりわけ音韻の対応関係には著しい規則性が現れ、これを音韻対応の法則、または単に音法則と称する。歴史言語学のもっとも基本的な手段とされる比較方法とは、このような同系言語間に観察される対応の規則性をよりどころとして、失われた祖語を再建し、この推定上の祖語と関連づけることによって、問題の諸言語間の関係を歴史的つまり通時的に明らかにする説明方式であり、この方式による同系諸言語の記述を比較文法という。近代の言語学は19世紀の初頭に誕生した「印欧語比較文法」によって始まり、この分野で研究上の方法や諸原則が確立され、整備された。以来、比較方法は他の多くの語族にも適用され、それなりの成果をあげている。ただし、この方法は、あくまでも同系関係が前提とされる諸言語に適用されて初めて有効に働くのであって、この関係が不明の場合や、またかりに同系であっても、その関係が非常に遠いために対応の規則性が発見できないような場合には、その適用はほとんど無効である。比較方法は、言語の系統関係そのものを究明するためのものではなく、それを対象とする研究は別に言語系統論とよばれる。
 また、人類言語の多様性と類似性を生み出した諸要因は、かならずしも同一起源からの分岐的な発達だけによるものではない。系統を異にする諸言語が同一の地域で長期にわたって相互接触を続けた場合、それらの諸言語の間に著しい共通特徴が発達することがある。このような地域的な諸特徴を共有する一群の言語を言語連合Sprachbundまたは言語圏と称する。言語変化の地理的な伝播(でんぱ)に基づくこのような収束的発達に対しても比較方法は適用できない。このような現象を取り扱うのは言語地理学や地域言語学の役目である。また、系統的関係を顧慮することなしに諸言語を比較考察し、それらの類型化や人類言語の普遍性を究明する分野として言語類型学、特定言語の個別的特徴の研究に重点を置く対照言語学などがある。[松本克己]
『高津春繁著『比較言語学』(1950・岩波書店) ▽W・B・ロックウッド著、永野芳郎訳『比較言語学入門』(1978・大修館書店)』

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世界大百科事典内の比較言語学の言及

【言語学】より

…通時言語学の一つの分野で,個々の単語などの語源を追及する分野を〈語源学〉(〈語源〉の項を参照)と呼ぶ。 同一の言語から分岐して成立した複数の言語(方言)の比較によって,もとの言語(〈祖語〉)の姿を推定(〈再建〉)したり,分岐の過程を推定したり,あるいは,同一の言語から分岐した可能性のある複数の言語を比較して,それらが同一の言語から生じたこと(系統的親近関係の存在)を証明しようとする分野を〈比較言語学〉と呼び,そこで用いられる方法を〈比較方法〉と呼ぶ。音韻変化がおおむね規則的であることが最もよく利用される。…

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