パップ(英語表記)Joseph Papp

デジタル大辞泉 「パップ」の意味・読み・例文・類語

パップ(pap)

《パンがゆの意》コアラが育児中に体内でつくる物質ユーカリの葉を盲腸半分消化したもので、母乳期間を終えた子どもに食べさせる。これにより、ユーカリの葉を消化するためのバクテリアなどを親から子へ受け継ぐ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「パップ」の意味・わかりやすい解説

パップ
Joseph Papp
生没年:1921-91

アメリカの演出家,演劇製作者。シェークスピア劇の普及をおもな目的として,1954年に創設されたニューヨークシェークスピア・フェスティバル主宰者として知られる。公演は,最初は教会などで行われていたが,57年以後は野外公演として夏季にセントラル・パークで行われるようになった。上演作品の中には,ミュージカル化されたシェークスピア劇《ベローナの二人の紳士》,W.S.ギルバートA.S.サリバンオペレッタペンザンス海賊》のように,ブロードウェーの大劇場に移ったものもある。一方,パップは67年にグリニチ・ビレッジの図書館を改造してパブリック・シアターを開場し,ときにはみずからも演出者となってアメリカやヨーロッパの新しい作品の上演に努めるようになった。ここで生まれたヒット作には,ミュージカル《ヘア》や《コーラス・ライン》がある。パップの偶像破壊的な仕事は批判の対象になることもあるが,近年のアメリカ演劇に大きな刺激を与えてきたことは認めなければならない。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パップ」の意味・わかりやすい解説

パップ
Papp, Joseph

[生]1921.6.22. ブルックリン
[没]1991.10.31. ニューヨーク
アメリカの演劇プロデューサー,演出家。本姓 Papirofsky。 1954年シェークスピア劇の無料上演を目指してニューヨーク・シェークスピア・フェスティバルを組織。 62年セントラルパークに野外劇場を得てからは夏期公演を定着させ,91年まで主宰をつとめた。また 1967年には元市立図書館を改装してパブリック・シアターを開場し,『ヘアー』 Hair (1967) ,『コーラスライン』A Chorus Line (75) などを世に出し,多くの俳優や若手劇作家にチャンスを与えた。その積極的行動力,政治力,企画力によって,現代アメリカ演劇界を代表するプロデューサーといわれた。 73~77年リンカーン・センター演劇部門の芸術監督もつとめた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android