コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

盲腸 もうちょうcecum

翻訳|cecum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

盲腸
もうちょう
cecum

大腸の最初の部分で長さ5~6cm。虫垂は盲下端から出る突起である。盲腸の構造や機能は動物によって異なり,草食動物では発達し,肉食動物では退化している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉の解説

もう‐ちょう〔マウチヤウ〕【盲腸】

小腸に続く、大腸の初部。小腸が横から連なるため、下端が盲管となり、その先に虫垂(ちゅうすい)がある。草食動物では比較的長く、消化に関与する。
盲腸の先端にある虫垂、または虫垂炎の俗称。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディアの解説

盲腸【もうちょう】

大腸の一部。小腸回腸)の末端は大腸の側壁に開口するが,この回盲口から下方に延び盲端に終わる部分をいう。成人で長さ5〜6cm。右下腹部にあり,その後左側壁から虫垂が出る。
→関連項目結腸腸間膜

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト百科事典マイペディアについて 情報

栄養・生化学辞典の解説

盲腸

 大腸の一部で,右下腹部にある.回腸と上行結腸につながっている.先端に虫垂がある.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

もうちょう【盲腸 c(a)ecum】

大腸が小腸との境界近くで盲囊を形成した部分をいう。鳥類では1対あり,キジ類などでは発達して微生物発酵の場となるが,スズメ類などでは退化してリンパ組織となっている。哺乳類の盲腸はふつう1個だが,食虫目,翼手目,食肉目などではこれを欠く種類もある。盲腸はウマ,ウサギモルモットキツネザルなどの草食獣では大きいが,イヌ,ヒトのような食肉性の強いものでは小さい。ウサギの盲腸には特有のらせん状ひだがある。盲腸と結腸の境界部にひだや弁をもつ種類もある。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

もうちょう【盲腸】

小腸から大腸への移行部にある袋状の部分。爬虫類・鳥類・哺乳類に見られる。鳥類や草食動物ではよく発達し、消化に関与する。ヒトや類人猿では短く、先端は退化して虫垂と呼ばれる小突起となる。
虫垂・虫垂炎の俗称。 「 -の手術」 〔オランダ語 blinde-darm を blinde (盲)と darm (腸)とに分け、漢字をあてた訳。「解体新書」(1774年)にある〕

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

盲腸
もうちょう

小腸の末端部は大腸に移行するが、その始部が盲腸である。盲腸からは上行結腸が続く。盲腸の位置は右下腹部で腸骨窩(か)に収まり、盲腸の後ろには腸腰(ちょうよう)筋がある。小腸の末端の回腸が大腸に開く部分を回盲口(こう)といい、これから下方に約5~6センチメートルの長さで盲腸がある。盲腸の下端は行き詰まりで嚢(のう)状となっている。太さは大腸のなかではもっとも大きい。回盲口は盲腸上端の後内側壁にあって、回腸はこの部分でやや大腸内腔(くう)に突出し、回盲弁(結腸弁)とよぶヒダ(襞)状の隆起がみられる。この弁は上唇・下唇に分かれ、口唇のように向き合っている。回盲弁の周囲には回腸から続いている内輪筋が肥厚して取り巻き、括約(かつやく)筋のような役割をしており、回腸からの内容物の流入を調節したり、逆に大腸からの逆流を防ぐように働いている。
 盲腸は腹膜に包まれていて、盲腸間膜によって後腹壁に連結しているが、この間膜の状態によって、盲腸がいろいろと異常な位置をとることがある。これを移動性盲腸とよび、臨床症状(下腹部の不快感、鈍痛など)が現れる。しかし、上方6センチメートル、下方2センチメートルまでは正常な生理的移動範囲とされている。
 盲腸と発生源が同じ器官として虫垂(ちゅうすい)(虫様突起)がある。虫垂は盲腸の後内側壁から突出する指状の器官で、長さは約6~8センチメートル、太さは0.5~1センチメートルであるが、個人差も多い。虫垂も腹膜に包まれて虫垂間膜をもち、後腹壁に固着している。多少の移動性はあるが、一般に右腸骨窩に位置する。ヒトの場合は発達も弱く、あまり機能的な意義は認められない(草食動物では長い虫垂をもっている)。一般に盲腸炎とよんでいるものの多くは虫垂炎のことで、このときの圧痛点は、へそ(臍)と骨盤の右の上前腸骨棘(きょく)とを結ぶ線上で、右よりほぼ3分の1の部位に限局する。この部位をマックバーネー点とよび、臨床診断上、重要である。また、マックバーネー点は虫垂の腹壁に対する投影点でもある。なお、盲腸が存在するのは爬虫(はちゅう)類以上である。[嶋井和世]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の盲腸の言及

【大腸】より

…【玉手 英夫】
【ヒトの大腸】
 大腸は小腸につづく消化管の最終の部分であって,小腸に比べ太いためこの名がある。大腸は盲腸cecum,結腸colon(上行結腸,横行結腸,下行結腸,S状結腸),直腸rectumに分けられる(図1)。その長さは個体差はあるが成人では約1.5mである。…

【大腸】より

…小腸の終りから肛門までのの部分を大腸という。その最初の部分は袋状の盲腸で,結腸,直腸とつづく。大腸は哺乳類で最も発達し,とくに草食性のものでは大型で複雑な走行を示し,粘膜にひだや突起などの構造物が多い。…

※「盲腸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

盲腸の関連キーワード移動性盲腸クローン病玉の海正洋解体新書ウマ蟯虫痕跡器官移動盲腸腸重積症パップ腸結核腸重積回盲弁回盲部蟯虫鞭虫腸管

今日のキーワード

跋扈

[名](スル)《「後漢書」崔駰伝から。「跋」は越える意、「扈」は竹やな》魚がかごを越えて跳ねること。転じて、ほしいままに振る舞うこと。また、のさばり、はびこること。「軍閥の跋扈」「悪辣な商売が跋扈する...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

盲腸の関連情報