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ヒゲワシ ヒゲワシGypaetus barbatus; bearded vulture; lammergeier

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヒゲワシ
Gypaetus barbatus; bearded vulture; lammergeier

タカ目タカ科。ハゲワシの仲間だが,頭部が裸出していない。全長 94~125cm。尾は長く,楔形。頭部はくすんだ白色で,過眼線と黒い剛毛の生えている眼先,顎が黒い。背以下の背面は灰黒色で,胸以下の腹面は黄褐色。砂浴びしたり,ミネラルの多い水を飲んだりしたときに羽に鉄分がつくため,野生の鳥の頭部や腹面は赤褐色味を帯びている。と尾羽は灰色。ヨーロッパ南部,アフリカ東部,中央アジアヒマラヤ地方などの山岳地帯に不連続に分布する。アルプスでは 20世紀始めにほとんど絶滅したが,ほかの地域の鳥が放鳥されてうまく自然繁殖し,定着している。巣は岩棚の上につくり,1卵を産む。ほかのハゲワシ類同様に動物の死肉に集まるが,おもに食いつくされたあとに残る骨髄を食べる。大きい骨は地上 50~150mほど空中に運んでから岩の上に落として砕く。カメも同じようにして食べる。(→ワシ猛禽類

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヒゲワシ
ひげわし / 鬚鷲
bearded vulturelammergeier
[学]Gypaetus barbatus

鳥綱タカ目タカ科の鳥。ヨーロッパ南部、アフリカ北部、アジア南西部の山岳地帯に分布する。全長約1メートル、翼開張2.7メートルに達する大形種である。翼は細長く、尾も長くてくさび形をしている。体の上面は黒褐色、下面は黄褐色で、頭部は灰色。眼先(めさき)にひげのような黒い毛が生えているのでこの名がある。山岳の岩棚に巣をつくり、一卵を産む。おもに動物の死体を食べるが、太い骨を空中から岩の上に落として砕き、骨髄や骨片を食べるのをとくに好む。生きた獣類やカメなどを岩上に落として殺し、食べることもある。[高野伸二]

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