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ヒルシュスプルング病(先天性巨大結腸症/腸管無神経節症) ひるしゅすぷるんぐびょうせんてんせいきょだいけっちょうしょうちょうかんむしんけいせつしょう Hirschsprung's Disease

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家庭医学館の解説

ひるしゅすぷるんぐびょうせんてんせいきょだいけっちょうしょうちょうかんむしんけいせつしょう【ヒルシュスプルング病(先天性巨大結腸症/腸管無神経節症) Hirschsprung's Disease】

[どんな病気か]
 腸管の壁内にあって腸の蠕動(ぜんどう)(イモ虫がはうような動き)運動をコントロールしている神経節細胞(しんけいせつさいぼう)が生まれつき欠如しているために、排便ができなくなる病気です。口側の正常部分に便がたまって拡張するので先天性巨大結腸症(せんてんせいきょだいけっちょうしょう)とも呼ばれています。
[原因]
 消化管の神経節細胞は、胎生5週に食道の壁内から下方へ伸びていきます。一方、仙尾部(せんびぶ)からは直腸部に移動します。この過程が途中でとまるために、腸に神経節細胞の存在しない部分ができ、その部では蠕動運動がおこりません。直腸下部からS状結腸(エスじょうけっちょう)にかけておこることが多いのですが、下行(かこう)結腸やまれに結腸全体、さらに小腸全域にわたっておこることもあります。
[症状]
 出生後24時間たっても胎便(たいべん)の排出がありません。嘔吐(おうと)、腹部のふくれがみられ、浣腸(かんちょう)をすると、爆発的な排便がおこります。こうした症状から、たいていは生後1週間以内に気づかれます。
 この病気の存在が、乳児期や幼児期まで見逃されることもあります。この場合は、便秘、異常な腹部のふくれ、やせ、発育障害などがみられます。
[検査と診断]
 腹部の単純X線撮影と注腸造影(ちゅうちょうぞうえい)を行なうと、腸の狭い部分と拡張した部分が映るので、この病気を疑います。
 確定診断には、腸壁の病理検査で神経節細胞がないことを証明する必要があります。
 直腸肛門内圧(ちょくちょうこうもんないあつ)測定を行なうと、内肛門括約筋(ないこうもんかつやくきん)がゆるむ反応(直腸肛門反射)がみられません。
 直腸粘膜生検(ちょくちょうねんまくせいけん)を行なって、アセチルコリンエステラーゼ染色をすると、活性を示す神経線維束の異常増殖(いじょうぞうしょく)がみられます。
[治療]
 腸炎、穿孔(せんこう)、脱水がおこると全身状態が悪化し、生命が危険になります。これを予防するため、輸液、胃内チューブの留置(りゅうち)、腸洗浄(ちょうせんじょう)を行ないます。
 そして、人工肛門を造設して、そこから排便させます。
 その3~6か月後に、神経節細胞のない部分を摘出して、正常部の腸管を肛門部とつなぐ根治手術(こんじしゅじゅつ)を行ないます。神経のない腸の部分がごく短い場合は、人工肛門をつくらずに根治手術をすることがあります。
 手術後は排便がスムーズにできるようになるまで、浣腸(かんちょう)や坐薬(ざやく)の使用が必要です。また、軽い便秘や便の失禁(しっきん)がおこることがあります。

出典|小学館
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それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。この事典によって自己判断、自己治療をすることはお止めください。あくまで症状と病気の関係についてのおおよその知識を得るためのものとお考えください。

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