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失禁 しっきんincontinence

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

失禁
しっきん
incontinence

尿や便が当人の意志とは無関係に不随意に排出される状態をいう。尿失禁便失禁とがあるが,普通は尿禁をさす。排尿反射の中枢は脊髄 (仙髄) にあり,上位中枢から抑制を受けているが,この抑制路が阻害されると尿失禁を起す。また,膀胱の障害で排尿反射が異常に亢進したために起ることもあり,極度の精神的興奮とか緊張によって起ることもある。最近は老化による膀胱括約節の機能低下から起る失禁が注目されている。なお幼小児に起るものは遺尿症といい,区別して呼ばれる。

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デジタル大辞泉の解説

しっ‐きん【失禁】

[名](スル)大・小便が、自分の意志にかかわらず、排泄(はいせつ)されること。

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百科事典マイペディアの解説

失禁【しっきん】

尿が無意識に,あるいは不随意に排出される状態。尿失禁とも。通常,尿管に異常があって起こるものは除外し,乳幼児学童に起こるものは遺尿(いにょう)症という。老人性認知症痴呆)に良く見られる症状の一つで,このように脳神経の異常によることもあるが,加齢によって膀胱括約筋筋力が低下することによる場合が多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

しっきん【失禁 incontinence】

不随意に尿や便をもらす状態をいう。尿をもらすものを尿失禁,便をもらすものを大便失禁という。尿失禁には以下のものがある。(1)真性尿失禁 尿道括約筋の器質的不全で起こる。前立腺,直腸,骨盤などの外傷や手術が原因。(2)溢流(いつりゆう)性尿失禁 尿閉状態に尿道括約筋不全が合併したもので,前立腺肥大症,尿道狭窄でみられる。(3)緊張性尿失禁 起立時や咳払いで腹圧上昇に伴って起こる失禁をいう。老年婦人に多い。

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大辞林 第三版の解説

しっきん【失禁】

( 名 ) スル
大小便が、自分の意志にかかわらずに排泄はいせつされること。おもらし。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

失禁
しっきん

大便・小便が自分の意志にかかわらず不随意に排泄(はいせつ)されることをいう。失禁は老人、意識障害のある者、脊髄(せきずい)損傷者、泌尿器疾患患者に多い。排泄されたことが本人に全然わからない場合と、便意・尿意を感じると同時に排泄されてしまう場合とがある。前者はおむつなどを使用して排泄物を受けねばならないが、後者は時間ごとの排泄を試みさせたり、排泄時間を見計らって柔らかいゴム便器をあてがって排泄させることができるため、かならずしもおむつは必要ではない。後者においては、むしろおむつを使用しないほうが本人の自尊心を守ると同時に、退行現象を防ぐことにもなるし、床ずれも防げる。おむつを使用する場合は柔らかい布を用い、カバーも通気性のくふうがされているものを選ぶ。紙おむつも、大きさ、厚さ、材質など、さまざまなものが市販されているので、目的によって使い分けるとよい。排泄されたらすぐに取り除き、局所を清潔にして新しいものに交換する。[山根信子]

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