現存する人体由来の培養株細胞のうち、もっとも古く分離されたもの。アメリカのガイG. Geyが1952年に子宮頸部扁平(けいぶへんぺい)上皮癌(がん)細胞の培養中に長期継代で安定な細胞を分離し、患者氏名の略称からヒーラ細胞と名づけた。現在では世界中の多くの研究室で細胞生物学的研究に使用されている。またウイルスの増殖に適しているので、この面でも利用価値が高い。染色体数は78~80を中心として分布し、人体皮下に移植すると腫瘤(しゅりゅう)をつくり、X線とコルチゾンで免疫機能を低下させた動物に移植することもできるので、癌としての性質を維持していると考えられる。
[大岡 宏]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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