コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ビキニ環礁 ビキニかんしょうBikini Atoll

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ビキニ環礁
ビキニかんしょう
Bikini Atoll

西太平洋マーシャル諸島北西部の環礁。長さ 40km,幅 24kmほどの楕円形の礁湖を囲む礁上に,約 20のサンゴ島がある。第2次世界大戦アメリカ合衆国軍が占領,原子爆弾実験場(核実験場)に決まると,住民は南東に約 800km離れたロンゲリク島,のちにキリ島に強制移住させられた。最初の核実験は 1946年7月1日に行なわれ,20ktの原子爆弾によって 80隻もの廃船標的艦が爆破された。2度目の実験は同年7月25日,水中爆発によって 9隻の標的艦が沈んだ。1954年3月1日の水素爆弾実験では,付近のロンゲラップ環礁の住民および近海の禁止区域外で操業中だった日本の漁船『第五福竜丸』などが放射性を帯びた「死の灰」(→放射性降下物)を浴び,深刻な被害を受けた(→第五福竜丸事件)。核実験はエニウェトク環礁とともに 1958年までに 60回以上にわたって実施され,この地域の自然と住民にはかりしれない深いきずあとを残した。1969年以降アメリカ政府によって放射能で汚染された表土の入れ換えなどの環境修復が試みられたが,住民は戻っていない。2010年,核実験の威力を伝えるうえできわめて重要な証拠が保存されているとして,世界遺産文化遺産に登録された。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

ビキニ‐かんしょう〔‐クワンセウ〕【ビキニ環礁】

Bikini》⇒ビキニ

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ビキニ環礁
びきにかんしょう
Bikini Atoll

太平洋中西部、ミクロネシアマーシャル諸島に属する環礁。旧名エショルツEscholtz環礁。36の小島が東西34キロメートル、南北18キロメートルの楕円(だえん)形をなして礁湖を取り巻き、南東隅の幅14キロメートルのエニュー海峡が入口となっている。1946年からアメリカの核爆発実験場となり、167人の住民は北方のロンゲリクRongerik島に移され、さらにキリーKili島に転住させられた。1954年の水爆実験に際し、近海で操業中だった日本漁船第五福竜丸に「死の灰」が及び、無線技師久保山愛吉(くぼやまあいきち)の被爆死を招いた。実験は58年に終わり、68年以来住民の帰島要求が起こった。残存放射能調査のうえ、帰島を許可したが、その後も影響が残っている。人口13(1999)。
 なお、ビキニ型の水着は最初の核実験が行われた1946年にパリで発表され、衝撃的なデザインのためこの島名がつけられた。[大島襄二]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

今日のキーワード

不義理

[名・形動]1 義理を欠くこと。また、そのさま。「多忙でつい不義理になる」2 人から借りた金や物を返さないでいること。「茶屋への―と無心の請求」〈逍遥・当世書生気質〉...

続きを読む

コトバンク for iPhone

ビキニ環礁の関連情報