ピクルス(英語表記)pickles

  • pickle

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

野菜,果実などを香辛料とともに酢漬にしたもの。きゅうり,花野菜人参大根,玉ねぎ,いちじく,レモン,なしなどを適当な大きさに切って,重しをして塩水に漬け,1夜放置して取出し,水洗,塩出しをする。次いで砂糖丁子,肉桂などの香味料を加えた調味液に漬込んでつくる。シロップ漬のような糖水漬はピクルスとはいわない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

野菜,果物などを酢や塩水に漬け込んだ洋風の漬物,また,その漬汁のこと。香りづけに香辛料や香草を加え,瓶詰などにして保存する。酢漬では,砂糖を加えた甘口のものをスイート,甘くないものをサワーと呼ぶ。欧米ではキュウリ,赤キャベツ,小タマネギ,ビート,カリフラワー,チェリーなどをフルーツ酢,ワイン酢などに漬け,冷肉料理の付合せなどに用いる。また日本ではとくにキュウリのピクルスが好まれ,オードブルやサンドイッチの付合せや薬味にされる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

歯切れのよい野菜類を、種々のスパイスを入れた酢に漬けたもの。ガーキン(短小のキュウリ)、キュウリ、小タマネギ、カリフラワー、ニンジン、トマト、ビーツ、インゲン、ピーマンなどを塩漬けののち、香辛料とともに酢漬けにすることで保存性を高め、味に変化をつけたものである。前菜や肉料理、サンドイッチに添えたり、カレーソースの薬味や、みじん切りにしてマヨネーズに加え(タルタルソース)、食欲増進や、味に変化をつけるために用いられる。野菜は完熟していないものが身もしまり、形くずれが少ない。

 キュウリのピクルスを例にあげると、まずキュウリ3キログラムをよく洗って水けを除き、沸騰後冷ました10%食塩水に一晩浸しておく。広口のガラス瓶を洗って消毒し、塩漬けキュウリをすきまなく縦に並べる。ほうろう鍋(なべ)に、酢をキュウリの50~25%(好みで増減する)量とスパイス(粒こしょう、ローレル〈ゲッケイジュの葉〉、シナモン、カルダモン、クローブ〈丁字(ちょうじ)〉、唐辛子など)を小袋に入れて加え、煮立て、冷ましたものを前記の瓶に加える。このとき、キュウリが浮き上がって空気に触れないように注意する。酢はフルーツビネガーやワインビネガーが美味であるが、酸度が高いので5%濃度に薄めて用いるとよい。また、雑菌の混入によって異常発酵してガスを発生したものは、酸度があがりすぎて食用不可能になることがあるので、瓶の消毒と煮沸はていねいに行う。銅や鉄の鍋で酢を煮立てたものは、キュウリの仕上がりが黒ずんで見かけが悪く、食欲を減退させる。ピクルスは漬けて1週間後から食べられるが、半年ぐらいまでがおいしい。

 ディル(香草)を加えたものはディルピクルスとよばれ、欧米人に好まれる。また、ビーツや赤キャベツのピクルスは鮮やかな色になるので、前菜、サラダ、サンドイッチ、ハンバーガーなどの添え物に効果的である。

[小林文子]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (pickles) 塩漬や湯どおしにした、またはそのままの野菜を酢・砂糖・各種香辛料などをまぜて煮たてた液に漬けた、洋風のつけもの。肉料理のつけ合わせ、酒類のつまみなどにする。
※食道楽‐夏(1903)〈村井弦斎〉一八〇「ピックルス即ち西洋の酢漬の胡瓜(きうり)を細く切って」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

ノーブレスオブリージュ

《「ノブレスオブリージュ」とも》身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

ピクルスの関連情報