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フシダニ Eriophyidae; gall mite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フシダニ
Eriophyidae; gall mite

クモ綱ダニ目フシダニ科に属する種類の総称。体長 0.2mm内外の微小種。体は細長く,円筒形で,前端部を除く体の大部分は表面的な多数の環節から成る。歩脚は2対。植物の葉,茎に寄生し,農業害虫として見逃すことができない。植物に丸い虫 癭をつくらせる型と,葉の表皮にもぐり込んで短毛を密生させる型とがある。後者の型による加害によって葉は褐色化ないし黒変し,落葉が早まる。本科には,柑橘類を食害するミカンサビダニ Aculops pelekassi,ブドウの葉に寄生するブドウハモグリダニ Colomerus vitisなど 50種が知られている。 (→ダニ類 )

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百科事典マイペディアの解説

フシダニ

蛛形(ちゅけい)綱ダニ目前気門(ケダニ)類の一群の総称。サビダニとも。体は芋虫状に細長く,体長0.2mm以下。後体部は延長して環節に似た輪状のくびれをもち,脚は退化して2対しかない。
→関連項目ダニ

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世界大百科事典 第2版の解説

フシダニ

フシダニ科Eriophyidaeに属するダニの総称。体型はうじむし状。微小なダニで,体長は成虫で0.2mm内外。体色乳白色,淡黄色,橙色など種々である。脚は2対だけで短く,末端には羽毛状の付属物(羽毛づめ)がある。体の大部分には多数のリング(擬体節)がある。体毛の中で後端部の1対は長大で,むち状。種によっては雌成虫に2型がある。植物寄生性のダニ類で,農作物の害虫も少なくない。しばしば,植物の寄生部位に顕著な変形物(虫こぶ,ふし)をつくる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フシダニ
ふしだに / 虫
gall mite

節足動物門クモ形綱ダニ目フシダニ科Eriophyidaeのダニの総称。微小なダニで体長は0.2ミリ内外。ほかのダニ類と異なり体がうじ虫状、後体部に多数の環節様の構造(真の体節ではない)をもつ。成虫でも脚(あし)は二対しかないなど、きわめて特異な形態のダニ類である。生活環は卵のあと幼虫期を欠き、2回の若虫期が続く。雌には二型があって、雄に似た正常の雌(第一雌)と、雄とは形態が異なった休眠型の雌(第二雌)とがある。雄は挿入器をもたないので、精子の転送は間接的方法による。すなわち、雄は葉面に精包を産み落とし、雌はそれを取り入れる。フシダニ類は寄主植物の加害部位や植物被害様相によって、葉に虫こぶをつくるgall mite、葉肉組織を海綿状にするblister mite、芽を加害するbud mite、葉裏に毛旋(もうせん)状の毛を密生させるerineum mite、葉や果実を加害して銹(さび)色にするrust miteがある。日本では柑橘(かんきつ)類につくミカンサビダニ(単にサビダニともよばれる)、クコにつくクコフシダニ、ブドウにつくブドウハモグリダニなどが重要害虫である。フシダニ科のダニでは植物ウイルスを伝搬することがある。[森 樊須]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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