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フラゴナール Fragonard, Jean-Honoré

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フラゴナール
Fragonard, Jean-Honoré

[生]1732.4.5. フランス,アルプマリティム,グラース
[没]1806.8.22. フランス,パリ
フランスの画家。 A.ワトー,J.シャルダンとともにフランス・ロココ美術を代表する画家。 1742年からパリに出てシャルダン,F.ブーシェに師事。 55年王立美術学校に入学,56年から5年間イタリアに留学。帰国後は宮廷貴族と交わり,特にデュ・バリー夫人やポンパドゥール夫人のために制作した。 64年アカデミー会員。ルイ王朝末期の享楽的な宮廷風俗を甘美な色彩と軽妙なタッチで描き,はなやかな生活をおくっていたが,革命後は落ちぶれて悲惨な晩年を過した。主要作品はルーブル美術館蔵の『音楽のレッスン』『水浴の女たち』『インスピレーション』および『ぶらんこ』 (1767,ロンドン,ウォレス・コレクション) ,『読書する若い娘』 (ワシントン D.C.,ナショナル・ギャラリー) 。

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デジタル大辞泉の解説

フラゴナール(Jean Honoré Fragonard)

[1732~1806]フランスの画家。ロココ美術の代表者の一人で、ブルボン王朝末期の宮廷風俗や人物などを、軽妙な筆致と甘美な色彩で描いた。作「読書する女」など。

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百科事典マイペディアの解説

フラゴナール

フランス・ロココの代表的画家の一人。グラス生れ。ブーシェシャルダンの弟子。ローマ賞を受けて1756年イタリアに留学し,ティエポロに影響された。恋愛の情景を享楽的・官能的に描いた風俗画のほか,風景画,人物画,宗教画なども残し,油絵のほかグアッシュやパステル,エッチングなども制作。
→関連項目ロココ美術

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世界大百科事典 第2版の解説

フラゴナール【Jean Honoré Fragonard】

1732‐1806
フランスの画家。フランス南部のグラスGrasseに生まれ,7~8歳のころパリに出る。ブーシェのアトリエに学び,のちにバン・ローC.van Looにも学ぶ。1752年ローマ賞を得,56‐61年イタリアに留学。この間,画家ロベール,富裕な美術愛好家サン・ノン修道院長と密接な関係を保ち,ティボリ,ナポリなどで彼らとともに描く。帰国後,アカデミー入りの資格作品として描いた《コレシュスとカリロエ》は,1765年のサロン(官展)に出品されてディドロの激賞を受け,王にも認められる。

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大辞林 第三版の解説

フラゴナール【Jean Honoré Fragonard】

1732~1806) フランスの画家。ブーシェに師事。肖像のほか一八世紀フランスの艶美な風俗を練達した甘美な筆で描いた。銅版画も制作。代表作「ブランコ」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フラゴナール
ふらごなーる
Jean Honor Fragonard
(1732―1806)

フランスの画家。南フランスのグラースに生まれる。少年時代に家族とともにパリに移り、シャルダン、ブーシェに師事、後者の影響を強く受けた。1752年ローマ賞を得て、エコール・ロワイヤル・デ・ゼレーブ・プロテジエでカルル・ファン・ローの門下生として学んだのち、56年から5年間ローマのフランス・アカデミーに留学。ピエトロ・ダ・コルトーナやティエポロなどのバロック様式の装飾画にひかれるとともに、ローマ近郊の写生を通して風景画への関心を呼び覚まされる。その作風は、イタリアの影響とともに、レンブラントやロイスダールなどのオランダ画派への共鳴も示す。
 1765年、歴史画『コレススとカリロエ』によりアカデミーの準会員となり、有望な装飾画家としての道を歩き始めるが、まもなく風俗画が自分の資質に適していることに気づき、アカデミーやサロンから遠ざかり、自由な立場で私的な顧客の注文に応じて、生きる喜びにあふれた官能的な主題の作品を多く手がけるようになる。フランス革命後は、ダビッドの紹介で美術館の管理長を務めたりするが、晩年は社会的にも経済的にも恵まれず、パリに没した。フランス18世紀の華やかさを代表する最後の画家と考えられており、代表作に『ぶらんこ』(ロンドン、ウォーレス・コレクション)、連作『恋のなりゆき』(ニューヨーク、フリック・コレクション)、『音楽の練習』(ルーブル美術館)などがある。[黒田亮子]

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