百科事典マイペディア 「ポンパドゥール夫人」の意味・わかりやすい解説
ポンパドゥール夫人【ポンパドゥールふじん】
→関連項目ブーシェ|ラ・トゥール
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フランス王ルイ15世の寵姫(ちょうき)。パリの資産家の娘。母の愛人の甥(おい)ル・ノルマンと結婚したが、タンサン夫人、ジョフラン夫人のサロンに出入りし、その才知と美貌(びぼう)、繊細な感覚をもって社交界に名を馳(は)せた。ルイ15世の目にとまり、1745年宮廷に入り、王の寵姫となり、ポンパドゥール侯夫人を名のった。王妃の女官を務め、尊敬を集めた。王の信愛は厚く、ベルビュー、ラ・セル、クレシー、エブルー館(現エリゼ宮)などの居館や土地、莫大(ばくだい)な金銭を与えられ、居館は「ポンパドゥール様式」で飾られた。哲学や文学、芸術に理解が深く、ボルテールやディドロ、ケネーなど啓蒙(けいもう)主義者を保護した。また、王立セーブル磁器製作所の創設を提言した。1764年4月15日、肺炎で没した。
[千葉治男]
『D・d・カストル著、小宮山正弘訳『ポンパドゥール夫人』(1986・河出書房新社)』
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
…53年には王立磁器製作所となり,製品には交差したLの窯印を用いた。 ルイ15世の愛妾で愛陶家のポンパドゥール夫人は53年,このバンセンヌ窯をベルサイユの彼女の邸館に近いセーブルに移転させることを提案し,その名称も〈フランス王立セーブル磁器製作所〉と改めさせた。56年の移転から69年にかけてセーブル窯はエロー,彫刻家のファルコネ,画家のブーシェら当代の著名な化学者や画家を招き,フランスの誇るすぐれた磁器を製作した。…
※「ポンパドゥール夫人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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