ブロッコリー

デジタル大辞泉 「ブロッコリー」の意味・読み・例文・類語

ブロッコリー(broccoli)

キャベツ変種。花のつぼみを食用とする野菜で、カリフラワーに似るがつぼみは緑色イタリア原産 冬》

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精選版 日本国語大辞典 「ブロッコリー」の意味・読み・例文・類語

ブロッコリー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] broccoli ) キャベツの栽培品種の一つ。カリフラワーに似るが、茎は高く伸び、花球は黄緑色で、肥厚や変形の程度は著しくない。花球の部分を食用にする。きだちはなやさい。
    1. [初出の実例]「空豆、ブロコリ、アスパラガス及び其他葉、幹のある植物等は」(出典:モダン化粧室(1931)〈ハリー牛山〉)

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食の医学館 「ブロッコリー」の解説

ブロッコリー

《栄養と働き》


 原産地はイタリアを中心とした地中海沿岸で、アブラナ科の野菜。キャベツの変種のカリフラワーを品種改良してつくられました。大きなつぼみのかたまりと茎を食用にします。キャベツやカリフラワーは淡色野菜ですが、ブロッコリーは緑黄色野菜です。
 わが国には明治時代に入り、第二次世界大戦後に本格的に栽培がはじまりました。一般に広く出回るようになったのは1980年代になってからです。
〈発がん物質の活性を妨げる期待の成分を含む〉
○栄養成分としての働き
 ビタミンCが豊富に含まれるほか、カロテンや鉄分も多く含んでいます。
 ビタミンCはウイルスに対する抵抗力を強め、体の細胞を結びつける働きをするコラーゲンの合成を活発にするので、肌を美しく保ちます。
 体内でビタミンAにかわるカロテンは、体内の粘膜(ねんまく)を保護する働きがあります。加えて食物繊維も豊富。食物繊維には、コレステロールの吸収を阻害し、動脈硬化予防、便秘(べんぴ)予防に有効です。
 そのほか、ビタミンEも多く、Cとともに皮膚に張りをもたせ、みずみずしい肌をつくります。
 また、インスリンの効果を高めるクロム胃潰瘍(いかいよう)を予防するビタミンUとさまざまな栄養素を含んでいる点も特徴です。
 さらに、カリフラワー同様にイソチオシアネートという含硫化合物(がんりゅうかごうぶつ)を含んでいます。これは、発がん物質を活性化させる酵素の働きを妨げてくれます。
○漢方的な働き
 漢方では腎機能(じんきのう)を強化して虚弱体質を改善し、胃腸を丈夫にする作用があるとしています。

《調理のポイント》


 ブロッコリーの旬(しゅん)は冬から春先にかけてです。中央がこんもりとしていてつぼみが小さく締まっているものが良質。緑が濃いものは、やわらかくて甘みもあります。花が咲く前のものを選ぶように。
 ゆでて調理する場合は、なるべくビタミンCの損失を少なくするために、短時間ですませること。水にさらすと味も香りも低下するので、ザルに広げて冷まします。
 茎の部分に栄養素が集まっているので、捨てずに利用しましょう。すぐに鮮度が落ちるので、買ったその日のうちに調理するようにします。
 ビタミンCを活かすには、たんぱく質、ビタミンE、カルシウムを多く含む食品といっしょに食べましょう。たんぱく質とのコンビでは、ストレスへの抵抗力をつけ、張りのある肌をつくります。
○注意すべきこと
 血栓症(けっせんしょう)の人でワルファリンカリウムという薬を服用している場合は、血液を凝固させるビタミンKが薬の効きめを弱めるため、多食は禁物です。

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改訂新版 世界大百科事典 「ブロッコリー」の意味・わかりやすい解説

ブロッコリー
broccoli
Brassica oleracea L.var.botrytis L.

アブラナ科の一・二年草。キャベツの1変種で,カリフラワーの原種と考えられている。和名の別名をメハナヤサイミドリハナヤサイともいう。キャベツ類のとう立ちをした花軸を利用することからこの名がついた。葉は濃緑色で欠刻があり,主茎の頂部または葉腋(ようえき)から出た側枝の頂部には発達した濃緑色のつぼみの集合体を形成する。品種には早晩性があり,頂花蕾(ちようからい)専用種と側花蕾も利用できるものとがある。ローマ時代からキャベツ類の緑化した花梗green shootが利用され,イタリアでは重要野菜として改良が加えられてきた。初期の品種は花蕾群も小さく,おもに柔らかい茎が食用とされていたものと考えられている。イタリア,フランスなどの地中海沿岸の暖地で発達しヨーロッパに広がった。18世紀になるとイギリスでは白色小球種,緑色茎用種,紫色小球種などが栽培され,さらに19世紀に入って早晩,大小,白,紫などの品種が区別されるようになった。アメリカには19世紀以後にイタリア人により導入されたが,一般化しなかった。しかし,第2次大戦中に家庭菜園用の野菜として広く栽培されるようになり,アメリカでは比較的新しい野菜といえる。日本には明治初年に導入され,京浜地方で作られたが普及せず,第2次大戦後に都市近郊で作られはじめ,昭和40年代から50年代になって本格的に普及するようになった。春まきと夏まきとがあり,愛知,千葉,埼玉の各県に多く栽培されている。緑色野菜として栄養価が高い。洋風にはボイルしてマヨネーズをつけてサラダにして食べることが多いが,シチューやグラタンに入れてもよい。和風では酢の物やてんぷらによく,すき焼の材料にしてもおいしい。なお,日本の園芸学上ではイタリアンブロッコリーItalian broccoliとして別変種var.italica Plen.にする場合が多い。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブロッコリー」の意味・わかりやすい解説

ブロッコリー
ぶろっこりー
sprouting broccoli 英語
brocoli フランス語
[学] Brassica oleracea L. var. italica Plenck

アブラナ科(APG分類:アブラナ科)の二年草。和名をイタリアカンラン、ミドリハナヤサイともいう。キャベツの変種で花のつぼみが発達したものを食用にする点で、カリフラワー(ハナヤサイ)に似るが、つぼみ部分はカリフラワーほどの白い花球(curd)にならず、やや肥大した緑色のつぼみの塊となる。このころの姿はカリフラワーに比べて茎が立って20センチメートルほどになるので、キダチハナヤサイともよばれる。また茎頂だけでなく、上部の葉腋(ようえき)にも小さいつぼみの塊をつける品種があり、コモチハナヤサイという呼び名もある。茎葉全体が紫赤色で、つぼみの塊も紫色の品種もある。

 煮物やスープ、サラダなどにして、特有の風味が好まれる。ヨーロッパではカリフラワーとともに古くから広く親しまれている野菜であるが、日本には明治時代に導入され、カリフラワーに続いて、1980年代に需要を伸ばした。普通は5~6月に種子を播(ま)き、11月に収穫するが、暖地では7月播き翌年1~2月どりの栽培もある。

[星川清親 2020年12月11日]


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日本の企業がわかる事典2014-2015 「ブロッコリー」の解説

ブロッコリー

正式社名「株式会社ブロッコリー」。英文社名「BROCCOLI Co., Ltd.」。小売業。平成6年(1994)設立。本社は東京都練馬区豊玉北。キャラクター玩具会社。自社開発のキャラクターを活用した製品を企画・製造。主力はカードゲーム。直営店舗「ゲーマーズ」も運営。JASDAQ上場。証券コード2706。

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百科事典マイペディア 「ブロッコリー」の意味・わかりやすい解説

ブロッコリー

南欧原産のアブラナ科の野菜。カリフラワーと起源は同じもので,イタリアなどでは両者を区別しない。日本ではふつう緑色,小型の花蕾(からい)をつけるものをさし,カリフラワーと同様に利用する。

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栄養・生化学辞典 「ブロッコリー」の解説

ブロッコリー

 [Brassica oleracea(italica group)].フウチョウソウ目アブラナ科アブラナ属の越年草.花のつぼみを食べる.Calabreseは品種の一つ.

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デジタル大辞泉プラス 「ブロッコリー」の解説

ブロッコリー

日本のテレビドラマ。2007年1月、フジテレビにて放映。2005年、第18回フジテレビヤングシナリオ大賞を受賞した根津理香の脚本の映像化作品。出演:藤井美菜、石田卓也、仲里依紗ほか。

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