食の医学館 「虚弱体質」の解説
きょじゃくたいしつ【虚弱体質】
《どんな症状か?》
〈偏食など食生活に原因がある場合も多い〉
虚弱体質(きょじゃくたいしつ)の子どもの多くは、胃腸が弱く、食が細い、やせていて顔色が悪い、貧血ぎみ、体力がなく疲れやすい、すぐ熱をだすなどの特徴があります。
また神経質で腹痛や下痢(げり)を起こしやすいのも、虚弱体質の子どもの特徴です。
偏食など食事が原因となっているケースが多いので、一度食生活を見直してみるといいでしょう。
《関連する食品》
〈疲れにくい体をつくるB1、発育促進に不可欠なB6〉
○栄養成分としての働きから
体のエネルギー源、スタミナをつけるもとになるのは、糖質、たんぱく質、脂質です。ビタミンB1、B6、B12は、これらを燃焼させてエネルギーにかえてくれます。
ビタミンB1は、疲労のもとになる乳酸をエネルギーにかえる働きがあります。ビタミンB1は、豚肉やウナギ、鶏レバー、ハムなどに多く含まれています。
とくにウナギは滋養強壮に効果があり、虚弱体質の子どもにおすすめの食品です。
ビタミンAもたっぷり含んでいるので、胃腸を丈夫にしたり、かぜなどにかかりにくい体をつくるのに役立ちます。
ビタミンB6、B12は、不足すると貧血をまねき、めまいや動悸(どうき)を起こしやすくなります。
B6は、子どもの発育促進にも不可欠なビタミンで、マグロ、サンマ、レバー、豚肉に含まれています。また、食欲不振、消化不良にも効果のあるビタミンB12は、アサリ、カキ、シジミ、レバー、サンマ、イワシなどから補給できます。
たんぱく質をとることは、スタミナ増強のいちばんの決め手ですが、肉類だけでなく、魚、たまご、乳製品にも含まれていますので、さまざまな食品からバランスよくとるように心がけたいものです。
なかでも牛乳や乳製品に多く含まれているカゼインには、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を抑えることで消化吸収を高めたり、免疫力も活性化してくれるので、やせていたり、食が細い子どもには最適です。
もし、牛乳アレルギーがある場合は、医師に相談してアレルギー用調整粉乳から摂取しましょう。