プロジェクションマッピング(読み)ぷろじぇくしょんまっぴんぐ(英語表記)projection mapping

デジタル大辞泉 の解説

プロジェクション‐マッピング(projection mapping)

映画館のような専用スクリーンではなく、凹凸のある壁面や、建築物家具など立体物の表面プロジェクター映像投影する手法広告、各種イベントメディアアートなどで利用される。3Dプロジェクションマッピング

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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

プロジェクションマッピング
ぷろじぇくしょんまっぴんぐ
projection mapping

建物などの立体物をスクリーンとして映像を投影する技法、およびこれを使った映像表現やパフォーマンスなどのこと。コンピュータ・グラフィクスや画像などを、プロジェクターによって立体物のそれぞれの面に投影し、立体物と投影された映像が重なりあうことによってさまざまな視覚効果をつくりだす。英語で「投影」を意味するプロジェクションprojectionと、「位置づける、または割り当てること」を意味するマッピングmappingを組み合わせた造語である。3Dプロジェクションマッピングやビデオマッピングなどともいう。プロジェクションマッピングでは、スクリーンとなる立体や表面を正確に計測し、その対象物の面に正確に重なるようにつくられた映像を投影し、その見え方を変移させることで、見る人に強い錯覚効果を与える。光と陰影を際だたせることによって、スクリーンとなる小さな靴や大きな建物までもが、あたかも動いているかのような臨場感が得られる。さらに音楽や効果音が加わることで、空間そのものが劇的にデザインされる。

 2000年前後から舞台美術や現代美術のインスタレーションとして盛んになった表現手法の一つである。近年、コンピュータ・グラフィクスの加工技術が向上したことや高い照度と解像度のプロジェクターが入手しやすくなったことを背景に、ヨーロッパで大型建造物へ投射する大規模なイベントが頻繁に行われるようになり、世界中に急速に広がった。日本でもコマーシャル中心に使われ、各地のランドマークでも大規模なイベントが開かれている。日本の優れたクリエイターの育成を目ざし、2011年(平成23)にプロジェクションマッピング協会が発足した。

[編集部]

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