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ヘルツの実験 ヘルツのじっけんHertz's experiment

3件 の用語解説(ヘルツの実験の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヘルツの実験
ヘルツのじっけん
Hertz's experiment

電磁波の存在を初めて実証した実験で,1888年 H.R.ヘルツにより行われた。誘導コイルの二次側に火花間隙による放電を利用した直線振動子の発振器を接続し,ここから放射される電磁波を,小間隙をもった金属の輪の共振器で受ける。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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法則の辞典の解説

ヘルツの実験【Hertz experiment】

電磁波の存在をはじめて証明した実験である.二つの金属双球を小さな間隙を隔てて設置し,誘導コイルにつないで高電圧を印加する.火花放電が生じるが,そのとき近傍に同じように小間隙をもつ適当な大きさの針金でつくた輪(コイル)をおくと,このコイルにも電流が流れる現象.

出典|朝倉書店
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヘルツの実験
へるつのじっけん
Hertz's experiment

1886年から約3年間にドイツ物理学者H・R・ヘルツが電磁波の存在を確認し、その性質を明らかにした実験。マクスウェルの電磁理論では、電気・磁気的力はその媒質と想定されたエーテル中を時間をかけて伝わるので、これを確証するには、電磁気的乱れをつくり、それが空間中をどう広がるかを調べる必要がある。ヘルツは図Aのような装置(ヘルツ発振器)をつくった(亜鉛球は蓄電器の役をする。D、D'は金属棒先の小金属球)。スイッチを断続的に入れて切ることにより両極D、D'に高圧を加え、この火花間隙(かんげき)に火花を飛ばすと、絶縁されすこし離れて置かれたヘルツ共振器(図B、簡単なLC回路)の小球間に電圧が生じ、ついにはその間隙に火花放電が生じ、電波が到達したことが検知される。この実験でエーテルの存在が確証されたと当時は考えられたが、この実験を基に遠隔作用論が否定され、電磁場概念の確立を含む古典電磁理論の完成へ向かうことになった。さらにヘルツは、電磁波の直進、定常波の形成、反射、屈折、偏り、速さを調べて、光の性質との一致を確認した。たとえば、金属筒状の放物面鏡の焦点線(図Cの点Aを通る直線)上に発振器の火花間隙を置き、このとき生じた電波の散逸が防がれることを示し、また図Cからわかるように反射の法則を確認した。こうして自分の調べた「電気力の放射線」を、非常に波長の長い光線とよんでよいと結論した。[藤井寛治]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内のヘルツの実験の言及

【相対性理論】より


【特殊相対性理論special theory of relativity】
 1864年に定成されたマクスウェルの電磁理論からは,真空中をc≒3×108m/sで伝わる波動の存在が予言され,電磁波と名付けられた。この伝搬速度は,すでに測定されていた光の速度とよく一致し,ここに,光の本性は電磁波であるという考えが生まれたのである(光の電磁波説の確固たる基礎は1888年H.R.ヘルツによって与えられ,その実験はヘルツの実験と呼ばれている)。しかし,上記の3×108m/sという速度は,何に対する速度であろうか。…

【ヘルツ】より

…85年カールスルーエ工業大学の物理学教授に就任し,誘導コイルを含む豊富な実験装置を背景に,1879年に提出されたベルリン科学アカデミーの懸賞問題,〈マクスウェル理論に含まれる重要な仮定の実験的裁定〉,すなわち,電磁的な力と誘電分極との関連を実験的に確立する問題に取り組んだ。そして88年電気振動から電磁波が生ずることを確かめ,さらにその反射や偏りなどからマクスウェル理論の予言する電磁波の存在を実証,この実験はヘルツの実験として有名である(図)。89年ボン大学物理学教授に就任後はO.ヘビサイドと並行してマクスウェル理論を整理し,現代的体系を築いた。…

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出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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