ボットネット(読み)ぼっとねっと(その他表記)botnet

翻訳|botnet

デジタル大辞泉 「ボットネット」の意味・読み・例文・類語

ボット‐ネット(bot net)

悪意ある攻撃者によりボットと呼ばれるコンピューターウイルス一種を送り込まれたコンピューターで構成されるネットワーク外部から攻撃者による指令を受けて、さまざまなコンピューター犯罪や迷惑行為に悪用される。利用者が気づかないままウイルス感染したゾンビパソコンで構成されるため、ゾンビクラスターともいう。

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共同通信ニュース用語解説 「ボットネット」の解説

ボットネット

不正プログラムに感染させて、攻撃者が自由に操れる状態になったコンピューターが形成するネットワーク。攻撃者の指令で一斉に活動を始め、処理能力を超える大量のデータを送りつけたり、コンピューターから重要な情報を抜き取ったりするなど、さまざまなサイバー犯罪に悪用されている。ボットの語源は「ロボット」。

更新日:

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボットネット」の意味・わかりやすい解説

ボットネット
ぼっとねっと
botnet

コンピュータウイルスの一種である、自動化プログラムに感染したパソコンサーバーで構築されたネットワーク。

 ネットワークなどを通じてボットに侵入されたパソコンは、悪意ある攻撃者によって遠隔操作が可能になるため、その不正な命令の実行者役を担わされることが多い。具体的にはウイルスをばらまく、送信元として大量の迷惑メールを発信する、フィッシングなどの詐欺サイトの設置と実行場所として使われる、DDoS攻撃に代表される特定サイト攻撃に参加させられる、などがある。ボットを通じた遠隔操作やその命令実行は、パソコン自体には目だった不具合をおこさないため、感染に気づきにくく、結果的にパソコン所有者本人が知らないうちに、犯罪者に協力していることになる。1台のパソコンで多数を遠隔操作することができるさまざまなボットが出現しており、検出がむずかしいといわれているが、ウイルス対策ソフトなどで駆除や対策が可能な場合もある。

[編集部]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ボットネット」の解説

ボットネット

悪意のある攻撃者が命令を送信するサーバー(ボットハーダー、ボットマスターなどと呼ばれる)と、インターネット経由で遠隔操作できるパソコン「ゾンビパソコン」から構成されるネットワークのこと。攻撃者は、遠隔操作を可能にする「ボット」と呼ばれるプログラムをインターネット経由で一般ユーザーのパソコンに感染させ、ゾンビパソコンを増やしていく。攻撃者が命令を送信すると、ゾンビパソコンは所有者の意図とは関係なく、ほかのパソコンやサーバーを攻撃したり、個人情報を盗み出したりする。

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知恵蔵 「ボットネット」の解説

ボットネット

「ボット」のページをご覧ください。

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