ボーフォート海(読み)ボーフォートかい(その他表記)Beaufort Sea

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ボーフォート海」の意味・わかりやすい解説

ボーフォート海
ボーフォートかい
Beaufort Sea

北極海の縁海の一つ。カナダとアラスカの北に位置し,東はバンクス島から,西はチュクチ海につながり,ベーリング海峡で太平洋にも通じている。面積約 48万 km2。平均深度約 1004m,最高深度約 4682m。8~9月に一部解氷するほかは一年中結氷している。陸棚は狭く,特にバロー岬の東は狭い。カナダのマッケンジー河口の北ではやや広いが 144kmをこえない。大陸棚斜面は多数の海底谷で切られている。海底の地質構造中生代の褶曲運動によって形成された塊状台地。海底堆積物は河川またはベーリング海峡からの運搬物から成り,特にマッケンジー川からの寄与が大きい。陸棚上には礫,砂あるいは泥との混合物が分布し,深海は細粒粘土でおおわれている。堆積物中にはかなりの角閃石や鉄酸化物が含まれており,微生物を含む灰色泥は大陸棚斜面やバンクス島の北側に分布する。海の名はイギリスの提督 F.ボーフォートに由来する。

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改訂新版 世界大百科事典 「ボーフォート海」の意味・わかりやすい解説

ボーフォート海 (ボーフォートかい)
Beaufort Sea

北極海の一部。アメリカ合衆国アラスカ州北岸バロー岬からカナダ北西岸の沖合一帯を指す。大部分が北緯70°以北で,沿岸部を除き,一年のほとんどが流氷でおおわれる。ホッキョクグマ,セイウチ,鯨の生息地。沿岸部の先住民エスキモー。最近,各地で石油,天然ガスの開発が進められているが,なかでもアラスカのプルドー・ベイ油田有名
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボーフォート海」の意味・わかりやすい解説

ボーフォート海
ぼーふぉーとかい
Beaufort Sea

カナダ北西岸、アラスカ北岸の北側に広がる海。北極海の一部をなす。海岸からすぐ深くなり水深は3000~4000メートルに達する部分がある。1年を通じパックアイス(流氷)に覆われ、北部では極氷のため航行できない。

[大竹一彦]

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