マイル(距離の単位)
まいる
mile
ヤード・ポンド法の距離の単位。記号はmilまたはmi。1760ヤード、5280フィート、1609.344メートルにあたる。ギリシア時代の1000複歩を意味するミリア・パッススが起源で、このミリアがマイルになった。ローマ時代の1マイルは5000フィートよりすこし長い程度で、これがヨーロッパ諸国に広がり、長さは各国まちまちになった。イギリス・マイルの5280フィートという半端な数値は、田畑用の単位ファーロングとの関係をきりよくさせたからである。つまり8ファーロングが1マイルである。
[小泉袈裟勝]
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マイル
mile
ヤード・ポンド法の長さの単位。記号はmi。8ファーロング,すなわち1760ヤードに等しく,約1.609kmである。イギリスの法定単位であるため法定マイルstatute mileといい,主として陸上の距離などを表すのに用いる。倍量単位としてかつては3miに等しいリーグleague(法定リーグ)を用いた。なお,航海・航空用の距離の単位である海里nautical mile(=1.852km)もその分野では単にマイルといわれる。
執筆者:三宅 史
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マイル
Maillu, David Gian
[生]1939
ケニアの小説家,画家,出版者。口承物語作家(→口承文芸)として活動を始める。その作品は通俗小説,SF小説,詩,演劇,音楽,哲学,絵画など幅広い分野に及ぶ。1972年コウムブックスを設立し,代表作『俗人』The Common Man(1975)などを出版。「民衆の作家」を自称し,麻薬,売春,不倫,浮浪生活など,都市生活のさまざまなゆがみをユーモアと風刺を交えて描くことを得意とする。のち社名をデービッド・マイルに変更し,多種の出版物を刊行。主著は『煩悩』Troubles(1974)のほか,社会派推理小説『DXT作戦』Operation DXT(1986),浩瀚な小説『壊れたドラム』Broken Drum(1991)など。(→アフリカ文学)
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マイル
没年:1911.1.24(1911.1.24)
生年:1854.10.29
明治期に来日したお雇い外国人。ドイツ人林学者。バイエルン(ドイツ)に生まれる。父は森林官。ミュンヘンのギムナジウム時代に森林会議の速記者をしたり,卒業後父の勤務する営林署で林業見習生となる。森林学校に学んだ1876年より晩年まで世界各地の森林を踏査し研究を続けた。明治18(1885)年に森林調査で初来日し,翌年まで滞在。21年1月東京農林学校(東大農学部)教授として招かれ再度来日,造林学,森林植物学を講じる。24年2月帰国。その間,北はエトロフから南は屋久島におよぶ各地の森林を踏査。成果の『日本樅科植物考』(1890)は日本の森林植物帯研究の基礎となる。離日の際,「伊豆,九州の山は荒れている」との感想を残す。1903年バイエルン国皇子の随員で3度目の来日をした。
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
マイル Mayr, Heinrich
1856-1911 ドイツの林学者。
1856年10月29日生まれ。明治19年(1886)政府の招きで来日。21年再来日して東京農林学校で造林学,森林植物学をおしえ,各地の山林を調査・研究した。24年帰国。のち母校ミュンヘン大の教授。1911年1月24日死去。54歳。バイエルン王国出身。
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マイル【mile】
ヤード‐ポンド法の長さの単位。記号は「mil」。1milは1760ヤードで、5280フィート、約1609m。
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マイル
生年月日:1841年2月12日
ドイツの統計学者,経済学者
1925年没
マイル
生年月日:1856年10月29日
ドイツの森林学者
1911年没
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世界大百科事典(旧版)内のマイルの言及
【力】より
…このとき力は,運動の原因である。慣性運動のように,一見作用力が働いていないようにみえる運動にも強制的運動力は働いているのであって,それは,フィロポノスの〈非物体的asōmatosな運動力〉,イスラムの〈マイルmayl〉,そして14世紀以降のヨーロッパの〈インペトゥスimpetus〉などの概念に結実している。 ガリレイは慣性運動を〈力の働かない〉運動としてとらえることに成功し,デカルトはそれを〈等速直線運動〉として定義したが,デカルトにおいては,運動と物質とは,神が創造に当たって同等の資格で措定したものであり,したがって,運動はいかなる場合にも減少したり消滅したりすることはない,という立場をとった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」