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マーク・トウェーン Mark Twain

世界大百科事典 第2版の解説

マーク・トウェーン【Mark Twain】

1835‐1910
南北戦争後のアメリカ・リアリズム文学を代表する小説家の一人。本名クレメンズSamuel Langhorne Clemens。ヘミングウェーは〈すべての現代アメリカ文学はマーク・トウェーンの《ハックルベリー・フィンの冒険》という1冊の本に由来する〉と述べたが,真にアメリカ的な文学伝統は,彼のこの代表作によって確立された。旧大陸の文化伝統から遠く離れた南西部ミズーリ州の名もない開拓村に生まれた彼は,アメリカ国民独自の体験と性格を新鮮なアメリカ英語で描いた。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

世界大百科事典内のマーク・トウェーンの言及

【アメリカ文学】より

…リアリズムの傾向は,ストー夫人の《アンクル・トムの小屋》(1852)や,17世紀セーレムの魔女事件をホーソーンのように神秘的に提示するのでなく,実証的に扱おうとしたJ.W.デ・フォレストの《魔女の時代》(1856‐57)に始まり,その後およそ100年間,アメリカ文学の中心を占めることになる。最初の本格的リアリズム作家はクーパーのようなロマンス作家を敵視したマーク・トウェーンであった。彼のデビュー作《カラベラス郡の有名な跳び蛙》(1867)は西部開拓民の間に伝わる〈ほら話tall tale〉の語りの伝統を巧みに文学化した短編である。…

【児童文学】より

…52年のストー夫人の《アンクル・トムの小屋》はむしろ社会的な事件であったが,それよりも65年のドッジ夫人M.M.Dodgeの《ハンス・ブリンカー(銀のスケート靴)》は,児童文学上の事件であった。彼女の写実的傾向はついに,L.M.オルコットの《リトル・ウィメン(若草物語)》(1868),《リトル・メン》(1871),クーリッジS.Coolidgeの〈ケーティもの〉のような,健全な家庭小説を新たに開拓し,ついにアメリカ的なマーク・トウェーンの《トム・ソーヤーの冒険》(1876),《ハックルベリー・フィンの冒険》(1884)にいたった。バーネットF.H.Burnettの《小公子》(1886),ウィギンK.D.Wigginの《少女レベッカ》(1903)はこの明るい精神の所産である。…

【巡回講演】より

…またレッドパスJames Redpathのような講演斡旋業者も現れた。この頃から文学的コメディアンliterary comedianと呼ばれる人たちのユーモア講演もはやり,ビリングズJosh Billings,ナズビーPetroleum V.Nasby,ウォードArtemus Wardなどが活躍,その大立者のマーク・トウェーンは国民的ヒーローとなった。プロの巡回講演はしだいに衰えたが,74年に発足したショトーカ運動と呼ばれる文化運動によって,その〈教育〉的な面を受け継がれたともいえる。…

【タイム・マシン】より

…過去や未来を訪れるための空想的な装置で,H.G.ウェルズ《タイム・マシン》(1895)にはじめて登場する。しかしウェルズ作品の主眼は文明批評にあり,その点では機械によらぬ時間遡行を扱ったマーク・トウェーン《アーサー王宮廷のヤンキー》(1889)と同様に,タイム・マシンの純論理的分析を行ったものではなかった。その後,一部の科学小説作家は,過去の改変による未来への影響という〈タイム・パラドックス〉に着目し,ここにタイム・マシンはSF文芸の一翼をになう大きなテーマに成長した。…

【トム・ソーヤーの冒険】より

マーク・トウェーンの代表的な少年冒険小説。1876年刊。…

【バージニア・シティ】より

…1859年,金と銀の鉱脈コムストック・ロードの発見によって町が建設され,ブーム・タウンとして大繁栄し,1870年代中ごろには人口は最高の2万5000人に達した。ビクトリア様式の豪邸が建ち並び,マーク・トウェーンが,町の新聞《テリトリアル・エンタープライズ》のレポーターとして活躍した。80年代の鉱山の衰退とともにゴースト・タウン化し,今日では訪れる観光客が多い。…

【ハックルベリー・フィンの冒険】より

マーク・トウェーンの小説。イギリス版1884年,アメリカ版85年刊。…

【ミシシッピ[川]】より

…そのほか,文学作品に描かれたミシシッピ川は枚挙にいとまがないほどである。 しかし,その中でとりわけミシシッピ川と縁が深い文学者といえば,この川のほとりで生まれ育ち,この川を舞台に不朽の少年冒険小説《トム・ソーヤーの冒険》《ハックルベリー・フィンの冒険》などを書いたマーク・トウェーンであろう。彼はまた青年時代,ミシシッピ川の蒸気船の水先案内人をしていて,その思い出を《ミシシッピ川での生活》に記している。…

※「マーク・トウェーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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