ミサイル防衛(読み)ミサイルボウエイ(その他表記)Missile Defense

デジタル大辞泉 「ミサイル防衛」の意味・読み・例文・類語

ミサイル‐ぼうえい〔‐バウヱイ〕【ミサイル防衛】

エム‐ディー(MD)

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共同通信ニュース用語解説 「ミサイル防衛」の解説

ミサイル防衛

自衛隊は24時間態勢のレーダー監視や米軍など関係国との連携発射兆候を把握する。迎撃海上自衛隊イージス艦に搭載された海上配備迎撃ミサイル(SM3)と航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の二段構えとなっており、大気圏外を飛行中はSM3で狙い、撃ち落とすことができない場合、大気圏内でPAC3を発射するとしている。政府は、日本列島の通過や領域内への落下の恐れがあると判断すると、全国瞬時警報システム(Jアラート)で速報する。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミサイル防衛」の意味・わかりやすい解説

ミサイル防衛
ミサイルぼうえい
Missile Defense

アメリカとその同盟国を弾道ミサイルの攻撃から守る防衛システム。 2001年に G.W.ブッシュ大統領が明確な構想を打ち出したもので,1990年代半ばに立案されたアメリカ本土ミサイル防衛 National Missile Defense;NMD戦域ミサイル防衛 Theater Missile Defense;TMDを一本化した。弾道ミサイルの発射を人工衛星やレーダーなどで探知し,迎撃ミサイルやレーザー兵器で撃ち落とす。弾道ミサイルが目標に達するまでを,発射され加速上昇中のブースト段階,弾頭が大気圏外を飛行中のミッドコース段階,弾頭が大気圏に再突入し地表へ向けて落下中のターミナル段階の3段階に分け,いずれかの段階で迎撃する。ミサイル防衛計画ABM制限条約に抵触するため,アメリカは 2002年に同条約を脱退した。

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知恵蔵 「ミサイル防衛」の解説

ミサイル防衛

ミサイルを迎撃する兵器体系。米ブッシュ政権の国防戦略の柱で、開発・実験を急ぎ、2002年、構想の障害としてABM条約の失効を宣言。アラスカとカリフォルニアに迎撃ミサイルの配備を決定。同政権はその理由を、(1)大量破壊兵器の拡散が米国の主な脅威となった、(2)核抑止に立脚した戦略では「テロリスト」や「ならず者国家」からの攻撃は抑止不能、(3)冷戦後の米ロ関係に時代遅れになった核抑止と決別すべき、などと説明。巨費の投入は軍産複合体の利害に一致。批判と反発も強く、(1)兵器拡散の脅威を過度に強調、(2)中・小国の軍事的対抗手段を誘発、(3)軍備管理の枠組みを破壊、(4)核不拡散条約再検討会議の合意を無視、(5)宇宙軍拡を招く、(6)米国だけを守る、(7)巨費が必要、(8)技術の信頼性が低い、などが論点。

(坂本義和 東京大学名誉教授 / 中村研一 北海道大学教授 / 2007年)

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百科事典マイペディア 「ミサイル防衛」の意味・わかりやすい解説

ミサイル防衛【ミサイルぼうえい】

TMD

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