MD(読み)エムディー

デジタル大辞泉 「MD」の意味・読み・例文・類語

エム‐ディー【MD】[missile defense]

missile defenseミサイル防衛攻撃者ミサイル(特に弾道ミサイル)によって被害が出ないよう、飛行中のミサイルを迎撃ミサイルで攻撃し破壊すること。地上や艦船に配備する方式などがあり、宇宙空間で迎撃する研究も進められている。→ビー‐エム‐ディー(BMD)ティー‐エム‐ディー(TMD)

エム‐ディー【MD】[myotonic dystrophy]

myotonic dystrophy》⇒筋強直性ジストロフィー

エム‐ディー【MD】[merchandising]

merchandising》⇒マーチャンダイジング

エム‐ディー【MD】[Mini Disc]

Mini Discソニーが開発した直径64ミリの光磁気ディスクによるオーディオシステム。再生だけでなく録音もでき、振動にも強い。ミニディスク

エム‐ディー【MD】[magnetic disk]

magnetic disk磁気ディスクハードディスクフロッピーディスクなどの記憶媒体コンピューター外部記憶装置などに用いられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「MD」の意味・わかりやすい解説

MD
えむでぃー

コンパクトディスクCD)の約半分の大きさの、直径6.4センチメートルの光ディスク。ミニディスクMini Diskの略。カートリッジに収められており、数十時間までの録音・再生が可能である。1992年(平成4)に日本のソニー社が発売。再生専用の光ディスクと録音・再生用の光磁気ディスクがあり、自社開発の、聴覚心理モデルに基づいた情報量の削減を行うデジタルオーディオ音声圧縮技術(ATRAC:Adaptive TRansform Acoustic Coding)により、CD並みの音質と録音時間が得られた。モノラル・モードとステレオ・モードがあり、文字記録も可能で、編集が容易で衝撃にも強いことから、携帯用や自動車用に期待された。しかし、先行したCDには及ばず、再生専用のMDは1999年に発売を中止した。録音・再生用は、2000年(平成12)に従来の2倍または4倍の時間の記録を可能にしたMDLP(Mini Disc Long-Play mode)、2001年にパソコンに録りためた音楽の転送が可能なNet MD(ネットエムディー)、2004年に45時間の録音が可能なHi-MD(ハイエムディー)、2005年に画像記録も可能なHi-MD PHOTO(フォト)などと改良は進んだが、iPod(アイポッド)(アメリカのアップル社の携帯音楽プレーヤー)の登場などにより海外ではほとんど普及せず、2007年には各メーカーが販売生産を停止。ソニー社も2011年に生産を終了し、2013年にはMD搭載機器の出荷も停止した。

[岩田倫典 2015年4月17日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「MD」の意味・わかりやすい解説

MD
エムディー

光磁気ディスクを用いたデジタルオーディオ用の記録媒体。ミニディスク mini diskの略。1992年にソニーが開発した。ATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)と呼ばれるデジタルオーディオ圧縮技術の採用により,情報圧縮率は CD(コンパクトディスク)や DAT(デジタルオーディオテープ)の 5分の1程度となり,直径 64mmのディスクをフロッピーディスク型の小型ケースに収めて使用した。磁気テープカセットテープに比べ楽曲の読み出しが早い,音質が優れ劣化がない,携帯が容易といった利点から一般に浸透した。2000年代に入って iPod半導体メモリによる携帯音楽プレーヤが普及し始めるとしだいに取って代わられ,2013年には録音再生機器の生産が終了した。

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知恵蔵mini 「MD」の解説

MD

デジタルオーディオの光学ディスク「ミニディスク(MiniDisc)」の略称。1992年、ソニー株式会社が開発・発表した。MDメディアは直径64ミリで、全体がカートリッジ(カバー)に封入された形態。音楽の録音・再生ができ、ステレオモードで60分、74分、90分の3種類が発売された。基本的に音質の劣化がない、録音後にデッキ1台で編集が行える、文字入力が可能など多くの利点をもち、磁気記録媒体のカセットテープに取って代わる存在となった。2004年にはさらに高性能のHi-MDが発表されデータ記録媒体としての役目をも担ったが、11年に生産・販売終了。MD自体も、対応機種を販売していた各社がMD市場より相次いで撤退し衰退。ソニーも、13年3月をもってMDの再生・録音機器の出荷を終えると発表した。

(2013-2-4)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

知恵蔵 「MD」の解説

MD

直径6.4cmの音声用光ディスク。カセットテープの半分ほどの厚さのカートリッジに収められている。「ミニディスク」の略称。ディスクには光磁気方式の録音・再生型(生ディスク)と光ディスクの再生専用型(ソフト商品)の2つがあるが、主流は録音・再生型。圧縮デジタル信号で録音・再生を行い、最大80分間の録音が可能。長時間記録可能なMDLP(Mini Disc Long Play mode)やパソコンから音楽をダビングするネットMD、大容量(1GB〈ギガバイト〉)メディアHiMDも実用化されている。

(麻倉怜士 デジタル・メディア評論家 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

IT用語がわかる辞典 「MD」の解説

エムディー【MD】

ソニーが開発した音声録音用の光磁気ディスク。録音時間が60分・74分・80分のディスクがあり、それぞれ2倍または4倍に録音時間を延長できるモードがある。音声データの圧縮方式にはATRACを採用。◇「MiniDisc」から。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「MD」の解説

MD

ソニーが開発した、直径2.5インチの光ディスク、または光磁気ディスクとドライブの規格のこと。再生専用は光ディスクで、録音用は光磁気ディスク。音楽は、80分の録音が可能。2004年1月に、現行MDの録音時間を約10倍に拡張したMDの新規格「Hi-MD」が発表され、6月にはHi-MD対応プレイヤーが発売された。

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百科事典マイペディア 「MD」の意味・わかりやすい解説

MD【エムディー】

ミニディスク

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デジタル大辞泉プラス 「MD」の解説

M・D

米国の作家トーマス・M・ディッシュの長編ホラー・ファンタジー(1991)。原題《The M.D.》。

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ブランド用語集 「MD」の解説

MD

MDとはマーチャンダイジングのことをいう。マーチャンダイジングの項参照。

出典 (株)トライベック・ブランド戦略研究所ブランド用語集について 情報

世界大百科事典(旧版)内のMDの言及

【記憶装置】より

…半導体メモリー用の素子として,1990年頃までは高速性が要求される用途ではバイポーラートランジスターが使われたが,MOSトランジスターが高速になったため,現在では高集積化が容易で消費電力が少ないMOSトランジスターがほとんどの用途に使われている。 半導体メモリーは素子の種類によってSRAM(スタティックRAM,エスラム),DRAM(ダイナミックRAM,ディーラム)などに分類される。SRAMは,シーソーのような二つの安定状態をもつフリップフロップ回路によって,1ビットの情報を電圧のかたちで記憶する。…

※「MD」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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