ミュンヒハウゼン症候群(読み)ミュンヒハウゼンショウコウグン

デジタル大辞泉 「ミュンヒハウゼン症候群」の意味・読み・例文・類語

ミュンヒハウゼン‐しょうこうぐん〔‐シヤウコウグン〕【ミュンヒハウゼン症候群】

Münchausen syndrome精神疾患一つ他人同情関心を引くため、病気を偽ったり実際の病気の症状を過大に訴えたり、自傷行為に及んだりする。「法螺吹き男爵の冒険」で知られるミュンヒハウゼン男爵にちなむ。害を他者になす代理ミュンヒハウゼン症候群とよばれる病態もある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵mini 「ミュンヒハウゼン症候群」の解説

ミュンヒハウゼン症候群

他人の愛情や関心を得、周囲をコントロールするために、虚言詐病・自傷などを繰り返す虚偽性障害の一種。1951年、イギリス医師により発表され、「ほら吹き男爵」の異名を持つ実在の人物ミュンヒハウゼン男爵にちなみ病名がつけられた。おもに身体症状を強く訴える。精神的利益に重きを置いているため、詐病の結果、たとえ手術となっても受け入れる。近親者が詐病などの対象となる「代理ミュンヒハウゼン症候群」もある。この場合、例えば自分の子供を虐待して関心をひこうとするため、この疾病による虐待死も発生している。

(2012-07-23)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のミュンヒハウゼン症候群の言及

【詐病】より

…しかし,はじめ意識的に疾患を装っていた者が,しだいに偽っているという意識を失い,症状が本人の意志から離れて自動的に出現するようになることもある。なお,虚偽の多い劇的な症状を訴えて,各地の病院を転々とする例をミュンヒハウゼン男爵(ほら吹き男爵)にちなんでミュンヒハウゼン症候群という。【臼井 宏】【野上 芳美】。…

※「ミュンヒハウゼン症候群」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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