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モスクワ宣言 モスクワせんげんMoscow Declaration

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

モスクワ宣言
モスクワせんげん
Moscow Declaration

1943年 10月 19~30日モスクワで行われたアメリカの C.ハル国務長官,ソ連の V.M.モロトフ外相,イギリスの R.イーデン外相の会議の結果,10月 30日に行われたアメリカ,ソ連,イギリス3国の宣言 (11.1.発表) 。このなかに「一般的安全保障に関する四国宣言」「イタリアに関する宣言」「オーストリアに関する宣言」「ドイツの残虐行為に関する宣言」の4宣言がある。最初の「四国宣言」には3国外相,そのほかに中国大使も署名し,「戦争遂行のため誓約した4国の団結した行動は,平和と安全の組織と維持のため続けられる」という決意を述べて,第2次世界大戦の終結とその後においても4国が協力する決意を明らかにした。また,第4項では,国際連盟に代るべき世界平和維持機構についての基本的原則を初めて公式に表明した。「イタリア宣言」では,3国外相がファシズムの完全破壊や言論,信仰,政治的信条,報道,集会の自由などの回復,その他を宣言した。「オーストリア宣言」では,3国政府が「1938年3月 15日にドイツによって強制された併合は無効であるとみなし」「自由,独立のオーストリアの再建を望む」ことなどを宣言した。また「ドイツ宣言」では「残虐行為などに責任あるナチス党員らは,それぞれの行為の行われた国に送り,裁判し,処罰される」ことなどが明らかにされた。

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百科事典マイペディアの解説

モスクワ宣言【モスクワせんげん】

1943年10月,モスクワで開かれた米・英・ソ3国外相会談で発せられた四つの宣言。特に重要なものは,中国も署名している全般的安全保障宣言で,4国の協力維持と新しい国際組織の設立を提示。
→関連項目国際連合

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

モスクワ宣言
もすくわせんげん

正式名称は「社会主義国の共産党・労働者党会議の宣言」。1957年11月、モスクワで開かれた十月社会主義革命40周年祝典に64か国の共産党・労働者党代表が参加したが、そのとき12の社会主義国の党代表者会議が、資本主義諸国の党代表と協議のうえ採択した国際共産主義運動の歴史的な文書の一つ。それは次の点を明らかにしている。〔1〕現代の主要な内容は資本主義から社会主義への移行であり、世界の発展は二つの対立する社会体制の競争の経過と結果によって決定される。〔2〕戦争か平和共存かという問題は世界政治の根本問題になっている。帝国主義が存続する限り侵略戦争の根源はなくならないが、平和勢力の強化によって、いまでは、戦争を防ぐ現実的な可能性がある。二つの体制の平和共存は社会主義諸国の対外政策の基礎である。〔3〕各国の党は、社会主義革命と社会主義建設の普遍の原則を、各国の具体的な歴史的条件に応じて創造的に適用しなければならない。その際、修正主義と教条主義を克服しなければならないが、現在の主要な危険は修正主義である。〔4〕資本主義から社会主義への移行形態は、国によって多様なものとなりうる。現在の条件のもとでは、一連の資本主義国で、労働者階級は労働者の統一戦線および人民戦線などを基礎に人民の大多数を結集し、平和的方法で社会主義革命を実現する可能性をもっている。[佐藤信一]

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世界大百科事典内のモスクワ宣言の言及

【国際連合】より

…しかし連合国宣言当時の戦況は,枢軸国側が優勢で,連合国には戦後の平和機構の問題を取り上げる余裕はなかった。連合国の側でこの点についての最初の意思表示がなされたのは,戦況が連合国側に有利に展開するにいたった43年の10月,米,英,ソ,中の4ヵ国によってなされた〈モスクワ宣言〉においてである。この〈一般的安全保障に関するモスクワ4ヵ国宣言〉の中で,〈戦後できるだけ早い機会に,すべての平和愛好国の主権平等の原則にもとづく,国際平和と安全の維持のための一般的国際機構を設立する必要〉が認められた。…

※「モスクワ宣言」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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