ヤマユリ(読み)やまゆり

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤマユリ」の意味・わかりやすい解説

ヤマユリ
やまゆり / 山百合
[学] Lilium auratum Lindl.

ユリ科(APG分類:ユリ科)の多年草。日本の代表的なユリで、花は黄筋(すじ)が入った白色で、斑点(はんてん)が多く、漏斗(ろうと)状で横向きに開き、強い芳香がある。花期は7月ころ。東北、関東東海地方に多く分布する。

[坂本忠一 2018年12月13日]


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百科事典マイペディア 「ヤマユリ」の意味・わかりやすい解説

ヤマユリ

ユリ科の多年草。東北〜近畿地方山野草地に自生し,北海道や四国の一部には野生化している。茎は地下鱗茎から出,高さ1m内外,長さ10〜15cmの披針形で短柄のある葉をつける。夏,茎頂付近に広い漏斗(ろうと)状で径15cm内外の芳香のある花を数個〜20個開く。花被片は6枚,白色で赤色の斑(ふ)がある。鱗茎は扁球形で黄白色,苦味がなく,食用とされる。
→関連項目ユリ(百合)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤマユリ」の意味・わかりやすい解説

ヤマユリ(山百合)
ヤマユリ
Lilium auratum; goldband lily

ユリ科の多年草。本州中部以北の丘陵地山地に自生し,特に火山地帯に多い。ときには観賞用に栽培され,また九州や北海道では栽培品から逸出して帰化している。鱗茎は大型で,地上部は高さ1~1.5mもあり,全草無毛。葉は卵状披針形,先はとがり革質で,短柄がある。7~8月,茎の先に数個から多いときには数十個の花を総状花序につける。花は6弁で広い漏斗状をなし,白色で赤褐色の斑点があり,強い芳香がある。鱗茎を食用にする。別名ヨシノユリ,エイザンユリ,ホウライジユリなどと産地にちなんでいう。

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栄養・生化学辞典 「ヤマユリ」の解説

ヤマユリ

 [Lilium aurantum].ユリ目ユリ科ユリ属の多年草.鱗茎を食用にする.

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世界大百科事典(旧版)内のヤマユリの言及

【ユリ(百合)】より

…北アメリカに25種,ヨーロッパに12種,アジアに59種あり,日本にはそのうち15種が数えられるが,とくに観賞価値の高いものが多く,世界的にユリの原産地として有名である。現在,一般に定着しているユリ属の分類法はウィルソンE.H.Wilsonの分類(1925)に基づくもので,花の形態によりテッポウユリ亜属Leucolirion(筒状花,横向き咲き,まれに下・斜め上・上向き咲き),ヤマユリ亜属Archelirion(漏斗状花,横向き咲き),スカシユリ亜属Pseudolirion(杯状花,上向き咲き),カノコユリ亜属Martagon(鐘状花,下向き咲き)の4亜属に分けられている。ユリ属の染色体数はオニユリ(三倍体)を除き,基本的にすべて二倍体で2n=24。…

※「ヤマユリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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