ヨーロッパ通常戦力条約(読み)ヨーロッパツウジョウセンリョクジョウヤク

デジタル大辞泉 「ヨーロッパ通常戦力条約」の意味・読み・例文・類語

ヨーロッパ‐つうじょうせんりょくじょうやく〔‐ツウジヤウセンリヨクデウヤク〕【ヨーロッパ通常戦力条約】

CFE条約

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百科事典マイペディア 「ヨーロッパ通常戦力条約」の意味・わかりやすい解説

ヨーロッパ通常戦力条約【ヨーロッパつうじょうせんりょくじょうやく】

Treaty on Conventional Armed Forces in Europe(略称CFE)。NATO北大西洋条約機構)加盟15ヵ国とワルシャワ条約機構加盟の7ヵ国の間で1990年11月成立した条約。通常戦力を大幅に削減し,東西ヨーロッパ間の均衡のとれた安定的な通常戦力レベルの実現を図り,ヨーロッパ正面における戦争発生の危険性を除去することを目的とする。その後ワルシャワ条約機構・ソビエト連邦の解体に伴って,条約の一部読みかえや旧ソ連戦力の8共和国への配分などを行い,1992年7月にNATOと旧ワルシャワ条約機構加盟国の30ヵ国が署名,発効した。第2次大戦後初めての通常戦力に関する軍備管理軍縮条約であり,戦車,装甲車,火砲,戦闘航空機,戦闘ヘリコプターについて両陣営が同数を保有するものとし,その総数の上限を設定し,かつ各国の保有上限を総数の3分の1以下とした。締約国は,この上限達成のために1995年11月までに対象兵器の削減を行うことになっていたが,ロシアが内容の一部見直しを提案,その結果期限まで条約の完全達成は困難となったが,かなりの成果を挙げた。またCFEは兵員制限を規定していないが,CFE継続交渉が1992年7月に合意に達した。→ヨーロッパ安全保障協力機構

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