コンピュータの記憶装置で、どの部分(番地)の情報でも、記憶場所に関係なくほぼ一定の時間で読み書きできる性質。
主記憶装置としては、ランダムアクセスのICメモリーが使われる。これに対し補助記憶装置として使われる磁気ディスク装置や磁気テープはランダムアクセスではない。ただし、磁気ディスクは、ヘッドの移動時間とディスクの回転待ち時間が記憶位置に依存するが、その差があまり大きくないので、ランダムアクセスとみなすこともある。
ランダムアクセスでない記憶装置を使うときには、データをどんな順序で使用するかによって処理効率に大きな差ができる。このため磁気テープ装置を利用した計算では、アルゴリズムに大きな制約が加わることになる。逆にランダムアクセスでない性質をうまく利用したアルゴリズムとして、磁気テープの併合操作によるソート法などがある。なお、マイクロコンピュータでは、ROM(ロム)(リードオンリーメモリー)に対することばとして、読み書き可能な主記憶装置をRAM(ラム)(ランダムアクセスメモリー)とよぶことが多い。
[大野義夫]
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