ラーメン構造(読み)ラーメンコウゾウ

家とインテリアの用語がわかる辞典の解説

ラーメンこうぞう【ラーメン構造】

柱と梁(はり)を強く接合(剛接合)し一体化させた構造形式。一般に柱が等間隔に並ぶ単純な構造で、窓がとりやすく、間取り自由度が高い。また設備機器の配置や点検が容易で、補修改装も比較的行いやすい。ビル建築でもっとも一般的に採用されており、鉄筋コンクリート造・鉄骨造などがある。◇「ラーメン(Rahmen<ドイツ>)」は「枠、骨組み」の意。

出典 講談社家とインテリアの用語がわかる辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ラーメン構造
らーめんこうぞう
Rahmentragwerkeドイツ語

図Aの鉄筋コンクリート構造建築骨組のように、その構成要素の梁(はり)と柱が剛接合されていて、図Bのように各接合部に集まる材端側において材軸線に対する接線のなす角が変形後も変化しないとみなせるような骨組をラーメンといい、そのような骨組形式を採用した構造物をラーメン構造という。鋼構造の高層建築の骨組もラーメン構造である。
 ラーメン構造は、それを構成している梁と柱の曲げ変形に対する抵抗作用の合成効果によって、全体としての外力や外的攪乱(かくらん)に対する抵抗作用を発揮する。ラーメン構造の変形やその各部に生じるひずみや応力の解析は、構造力学の理論に基づいて行われる。トラス構造が、その構成部材の伸び縮みに対する抵抗作用の合成効果によって、全体としての外力や外的攪乱に対する抵抗作用を発揮するのに対して、ラーメン構造ではそのような効果をほとんど利用していない。したがって同一サイズの建物に対してほぼ同一サイズの部材を用いてラーメン構造を構成すると、トラス構造とした場合に比べて、剛性の低い、柔らかい構造物となる。
 建築空間の計画においては、長方形網目や格子状の部材配置とするラーメン構造のほうが、自由に広大な事務所空間、その開口部や廊下を配置できるなど、より広い自由度を確保できることになる。高層建築骨組としては、このような建築計画上の要請を満たし、かつ常時の居住性をよくするために剛性の高い骨組を形成することが要求される。そこで、図Cのように耐震壁を用いたり、図Dのように、トラス形式のコアとトラス形式の設備階の組合せでスーパーラーメン(赤線部分)を構成したり、種々の混合形式が採用される。
 とくに数百メートルの高さの超高層建築骨組としては、ジョン・ハンコックセンタービルのように、外壁骨組に巨大なブレース材(斜材)を配したトラス構造・ラーメン構造混成骨組とするようなくふうが必要となる。この場合のブレースもまた剛接合されるので、三角形ラーメンを構成したとみなすこともできる。
 ラーメン構造の形式としては、以上のほかに、工場建築用の山形ラーメンや、フィレンデールラーメンなどもある(図E)。[中村恒善]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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