リビエラ(英語表記)Riviera

翻訳|Riviera

デジタル大辞泉 「リビエラ」の意味・読み・例文・類語

リビエラ(Riviera)

イタリア北西部の地中海に面する海岸ラ‐スペツィアからフランス国境までをいい、世界的な観光保養地。広くは、フランスのコートダジュールまで含めていう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「リビエラ」の意味・読み・例文・類語

リビエラ

  1. ( Riviera ) ( イタリア語で海岸の意 ) フランスのカンヌからイタリアのラスペツィアに至る地中海岸一帯の称。フランスのアンチーブ・ニースマントンモナコ公国モナコ、イタリアのサンレモ・サボナ・ジェノバなどの都市がつらなる世界的な観光・保養地。フランス領の海岸はコートダジュールとも呼ばれる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「リビエラ」の意味・わかりやすい解説

リビエラ
Riviera

イタリア北部,リグリア海に面する全長約300kmの海岸地方。普通名詞のrivieraは〈海岸〉の意。1年を通じて気候は温暖で,風光明美な避寒・避暑地として知られている。ジェノバを中心に,東・西リビエラに区分され,ラ・スペチアからジェノバまでの東リビエラRiviera di Levanteには,海に突出する断崖と小さな入江が交互に続いている。ラ・スペチアからレバントに広がるチンクエ・テレは人を容易に寄せつけないきびしい崖と荒々しい岩礁の多い地域である。セストリ・レバンテ,ラパロポルトフィーノは避寒・保養地として世界的に有名である。ジェノバからフランスのニースに至る海岸は西リビエラRiviera di Ponenteと呼ばれ,曲折する断崖と入江が続く。入江の背後の丘には,シュロ,オリーブ,松が茂り,オレンジ,レモンなどのかんきつ類も豊富な地域である。アラシオ,アルビゾーラ・マリーナ,サン・レモ,ボルディゲーラ,ベンティミリアは砂浜に恵まれ,夏は海水浴客でにぎわう。アラシオからフランス国境のベンティミリアまでは,とくに〈花のリビエラ〉と呼ばれ,段々畑に色とりどりの花が栽培されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「リビエラ」の意味・わかりやすい解説

リビエラ
りびえら
Riviera

イタリア北西部、リグリア海に臨む海岸地帯。ラ・スペツィアから北西のフランスとの国境に至るまでの海岸をいい、フランス領の海岸地帯コート・ダジュールに連なる。マリッティメ・アルプス(海岸アルプス)山脈とリグリア・アペニン山脈が背後に迫り、温和な気候と海岸線の美しさで知られる。港湾・工業都市として名高いジェノバを境にして、東側をリビエラ・ディ・レバンテRiviera di Levante(東リビエラ)、西側をリビエラ・ディ・ポネンテRiviera di Ponente(西リビエラ)とよぶ。世界的に有名な保養・観光地帯で、ラパッロRapallo、サンタ・マルゲリータ・リグレSanta Margherita Ligure、アラッシオAlassio、インペリア、サン・レモ、ベンティミーリアVentimigliaなどの町がある。なお、リビエラという名称をより広く、ニースやカンヌを有するフランスのコート・ダジュールを含めて用いることもある。

[堺 憲一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「リビエラ」の意味・わかりやすい解説

リビエラ

イタリア北部,ラ・スペツィアからフランスのコート・ダジュールに至る全長300kmのリグリア海沿岸地方。温和な地中海式気候で,すぐれた風光に恵まれる世界的な観光保養地。ジェノバ以東をリビエラ・ディ・レバンテといい,チンクエ・テレの荒々しい景観,ポルトフィーノなどの保養地がある。以西をリビエラ・ディ・ポネンテという。ジェノバ,サボナ,サンレモなどの都市があり,アラッシオからフランス国境のベンティミリアまでは特に〈花のリビエラ〉と呼ばれる。
→関連項目カンヌ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リビエラ」の意味・わかりやすい解説

リビエラ
Riviera

イタリア北西部,ジェノバ湾沿岸,フランス国境からラスペツィア湾にいたる海岸をさし,広義にはフランス側海岸 (コートダジュール) をも含む。ジェノバを中心に西をリビエラディポネンテ (西海岸) ,東をリビエラディレバンテ (東海岸) と呼ぶ。温暖な地中海性気候と亜熱帯性の植生,アルプマリティム (西海岸) ,リグリアアペニン山脈 (東海岸) の山々の景観などにより世界的に有名な海浜保養地。ボルディゲラ,サンレモ,インペリア,アルベンガ (西海岸) ,サンタマルゲリタ,ラパロ,セストリレバンテ (東海岸) など多くの観光都市がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のリビエラの言及

【リグリア[州]】より

…しかし山脈のつくる壁が北の風をさえぎるうえ,海洋の影響で冬は暖かく,夏も快適な気候で,地中海性の植物に富んでいる。絶好の風土条件と変化に富む美しい風景によって,ジェノバを中心に東西にのびるリビエラ海岸は,フランスのコート・ダジュールとならぶ世界的なリゾート,観光地となっている。 平地に乏しいため,しばしば山の斜面に階段状の畑がつくられているが,一般に農業はふるわない。…

※「リビエラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android