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レーフェ Reve, Gerard

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

レーフェ
Reve, Gerard

[生]1923.12.14. オランダ,アムステルダム
[没]2006.4.8. ベルギー,ズルテ
オランダの作家。フルネーム Gerard Kornelis van het Reve。巨匠的文体,皮肉なユーモア,同性愛やサディズムなど物議をかもす題材で知られた。1945~47年アムステルダムのグラフィック・アート学校に学び,全国紙『ヘット・パロール』の記者になる。シモン・ファン・ヘット・レーフェのペンネームで書いた第1作『夜』De avonden(1947)は,オランダの第2次世界大戦後世代を代表する小説と評価された。初期の短編 "Werther Nieland"(1949),"Tien vrolijke verhalen"(1961)で高い人気を博した。「書簡的自叙伝」とみずから呼ぶ形式で書かれた "Op weg naar het einde"(1963)と『汝に近く』Nader tot U(1966)では自分のホモセクシュアリティとローマ・カトリックへの転向を掘り下げた。1968年にピーテル・コルネリスソーン・ホーフト賞を受賞(→ホーフト)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

レーフェ
れーふぇ
Gerard Kornelis van het Reve
(1923―2006)

オランダの小説家。第二次世界大戦後のオランダ文壇の代表的作家。共産主義を信奉する家庭に育つが、のちにそれに楯突(たてつ)く。「同性愛者であることとカトリック教への改宗」という個人的、社会的タブーを破ることが作品の重要な構成要素。文体の流麗さが特徴。そこには、新・旧両文体の巧みな組合せと、冒涜(ぼうとく)的表現と神聖な表現を織り交ぜることによって醸し出される両義的なアイロニーがある。また、自身の人生の神話化も特徴。戦後世代の社会への怒り、憎しみ、精神的安定をみいだしえない焦りを描いた近代主義的な小説『宵』(1947)で脚光を浴びる。ここでは、観察が肉体的、感覚的である。この作風は自叙伝的中編『ウェルター・ニーランド』(1949)に続く。『憂鬱(ゆううつ)症』(1951)中に中傷的表現があるとして外国研修を拒否されて、イギリスに移住し短編集『曲芸師その他』(1956)を書く。1962年に自身の同性愛とカトリック教改宗に関する書簡を公表、これは1963年に書簡集『終局に向かって』という表題で刊行される。書簡集『神への近づき』(1966)中の「ロバの姿の神とアナル(肛門)性交した」の文で、神を冒涜したかどで裁判にかけられるが、放免される。その後の作品に、書簡とおとぎ噺(ばなし)とを織り交ぜて自身の伴侶に語るという小説形式をとる『愛の表現法』(1972)、『サーカスの少年』(1975)、現代社会の若者の姿をとらえた『心配する両親』(1988)、既述の『神への近づき』で予告した『すみれ色と死の書』(1996)など。1968年にホーフト文学大賞受賞。ベルギーで死去。[近藤紀子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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