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ロチ Loti, Pierre

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ロチ
Loti, Pierre

[生]1850.1.14. ロシュフォール
[没]1923.6.10. バスピレネー,アンダイ
フランスの小説家。本名 Louis Marie Julien Viaud。古いプロテスタントの家系に生れ,海に憧れつつ幸福な少年時代をおくった。 1867年ブレストのエコール・ナバル (海軍兵学校) に入学。 69年練習船に乗組み,以後 1910年に大佐で退役するまで,アジア,アフリカ,ポリネシアなどを周航,85年と 1900年に日本を訪れた。豊かな体験をもとに,独特の憂愁と甘美なエキゾチシズム (異国情緒) にあふれる小説を数多く書いた。それぞれコンスタンチノープル,タヒチ,セネガル,日本を舞台にした,『アジヤデ』 Aziyadé (1879) ,『ロチの結婚 (原題ララユ) 』 Le Mariage de Loti; Rarahu (80) ,『アフリカ騎兵の物語』 Le Roman d'un Spahi (81) ,『お菊さん』 Madame Chrysanthème (87) ,『秋の日本』 Japoneries d'automne (89,その一挿話を芥川龍之介が小説『舞踏会』に用いた) などであるが,代表作は『氷島の漁師』 Pêcheur d'Islande (86) や『ラムンチョ』 Ramuntcho (97) などフランスを舞台にしたものである。アカデミー・フランセーズ会員 (91) 。

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デジタル大辞泉の解説

ロチ(Pierre Loti)

[1850~1923]フランスの小説家。海軍士官として各国を歴訪、そのときの印象をもとに独自の異国趣味文学を創出。日本にも来航した。作「アフリカ騎兵」「氷島の漁夫」「お菊さん」など。ロティ

ロチ(loti)

レソトの通貨単位。1ロチは100センテ。複数形はマロチ(maloti)。ロテ。ロティ。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

ロチ Loti, Pierre

1850-1923 フランスの軍人,小説家。
1850年1月14日生まれ。海軍士官として世界各国をめぐり,その体験や見聞をもとに異国趣味的な小説を発表する。日本には明治18年(1885),33年の2回寄港,滞在。「お菊さん」「秋の日本」などをかいた。1923年6月10日死去。73歳。ブレスト海軍兵学校卒。本名はルイ=マリー=ジュリアン=ビオー(Louis Marie Julien Viaud)。
【格言など】鹿鳴館(ろくめいかん)夜会は公のどえらい笑劇だ(「江戸の舞踏会」)

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大辞林 第三版の解説

ロチ【Pierre Loti】

1850~1923) フランスの小説家。海軍士官として世界各地を巡り、異国情緒豊かな小説を書いた。「アフリカ騎兵」「氷島の漁夫」のほか日本を題材にした「日本の秋」「お菊さん」などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ロチ
ろち
Pierre Loti
(1850―1923)

フランスの小説家。ロシュフォールの生まれ。本名Julien Viaud。幼いころから孤独で夢想的な性格で、ベンガル湾で死んだ兄のように船乗りになりたいと思った。海軍兵学校を出て海軍士官となり、南太平洋のポリネシアを振り出しに、イスタンブール、中国、日本、パレスチナなどを歴航、各地で見聞した印象をもとに、官能的で異国趣味的な作品を書いた。1885年(明治18)7月から9月までと、1900年の暮れから翌年の春にかけての2回、日本に滞在、『お菊さん』(1887)、『日本の秋』(1889)、『お梅が三度目の春』(1905)などの作品を書き、明治の日本を辛辣(しんらつ)に観察している。小泉八雲(やくも)と並び早くから日本を海外に紹介した。彼は、本能と習慣と未熟な思想をもって生活する人たちの幸せにあこがれ、ブルターニュの漁夫、バスクの密輸入者、タヒチ娘の生活などに興味をもった。しかし、そこにも結局空(くう)の空(くう)なるものを感じた彼は、新しい興味を他の土地の人々の生活のなかに求めた。彼の精神の根底にあるものはペシミズムであろう。作品はほかに、『アジャデ』(1879)、『ロチの結婚』La Mariage de Loti(1880)、『アフリカ騎兵』(1881)、『氷島の漁夫』(1886)、『東方の幻影』(1892)、『ラムンチョ』(1897)などがある。アカデミー会員[根津憲三]
『村上菊一郎・吉氷清訳『秋の日本』(角川文庫) ▽渡辺一夫訳『アフリカ騎兵』(岩波文庫) ▽吉江喬松・吉氷清訳『氷島の漁夫』(岩波文庫)』

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