ロックウェル(英語表記)Rockwell, Norman

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロックウェル」の意味・わかりやすい解説

ロックウェル
Rockwell, Norman

[生]1894.2.3. ニューヨーク,ニューヨーク
[没]1978.11.8. マサチューセッツ,ストックブリッジ
アメリカ合衆国のイラストレーター。『サタデー・イブニング・ポスト』誌の表紙を描いたことで知られる。美術学校アート・スチューデンツ・リーグで奨学金を獲得し,17歳のときにコンデナストからフリーランスとしての初仕事を依頼され,それ以降さまざまな雑誌向けに挿絵を提供した。1916年に初めて『サタデー・イブニング・ポスト』に表紙絵を売り,その後 47年間にわたって合計 322枚にのぼる雑誌の表紙絵を描いた。1926~76年,公式の『ボーイスカウト・カレンダー』も制作(→ボーイスカウト)。第2次世界大戦中には「四つの自由」を描いた作品がポスターになり,戦時情報局によって印刷,配布された。緻密な描き手であり,細部を写実的に描く能力に秀でていた。平凡な家族や田舎町の情景題材に,しばしばユーモアを交えて描かれた作品は,庶民からは愛されたものの,ほとんどの批評家からは芸術的価値や真の社会観察に欠けるとして評価されなかった。1977年,大統領自由勲章を受章した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ロックウェル」の意味・わかりやすい解説

ロックウェル

米国イラストレーター。ニューヨーク生れ。1916年―1963年雑誌《サタデー・イブニング・ポスト》の表紙を手がけ,細密な描写でユーモアとペーソスに溢れる米国の市民や一般的生活を描き出して絶大な人気を博する。また《ライフ》や《ルック》などの雑誌でもイラストを発表。〈アメリカン・ドリーム〉を描く画家という評価のもと,第2次大戦中の米国政府広報ポスターや,多くの広告キャンペーンのためにイラストを描いた。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android