コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ロテノン ロテノンrotenone

翻訳|rotenone

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ロテノン
rotenone

熱帯地方原産のマメ科の植物デリスやクーベ Lonchocarpus spp.などの根から得られる殺虫作用のある無色の結晶。水にほとんど溶けず,アセトンクロロホルムなどに溶けやすい。マレー半島南アメリカ先住民は魚をとるため水に加える毒物として用いていた。植物性殺虫剤としては,特にサルハムシ類,ウリバエ類に対して使う。デリス粉,デリス乳剤などとして使用する。生体への毒作用はミトコンドリアでの酸化的リン酸化を阻止することからきていて,研究用阻害剤としても広く利用されている。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ロテノン【rotenone】

東南アジアに自生しているマメ科植物のデリスや近縁の植物の根部に含まれる殺虫成分。原住民が根のしぼり汁を川中に投じて魚をとっていたといわれる。その後デリス根が殺虫剤として有効なことが明らかになり,その殺虫有効成分としてロテノンが単離された。融点163℃を示す結晶である。ロテノンは接触剤および食毒として作用し,アブラムシグンバイムシ,アカハダニ,ウリバエなどの害虫に有効であるが,ピレトリンと異なり遅効性である。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

世界大百科事典内のロテノンの言及

【デリス】より

…基源植物のデリス属に殺虫成分があることはヨーロッパでは19世紀中ごろに知られており,またマレーシア地域から太平洋諸島では昔から毒流し漁法の重要な魚毒植物でもあった。トバ,タチトバ,ハイトバなどがデリスの殺虫有効成分であるロテノンを多量に含み,栽培もされる。トバD.elliptica Benth.(イラスト)はフジに似た木本性つる植物で,葉は奇数羽状複葉で4~6対の小葉を有する。…

※「ロテノン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

不義理

[名・形動]1 義理を欠くこと。また、そのさま。「多忙でつい不義理になる」2 人から借りた金や物を返さないでいること。「茶屋への―と無心の請求」〈逍遥・当世書生気質〉...

続きを読む

コトバンク for iPhone