Yシャツ(読み)ワイシャツ

デジタル大辞泉 「Yシャツ」の意味・読み・例文・類語

ワイ‐シャツ

《「ホワイトシャツwhite shirt)」から》男子背広の下に着る台襟カフス付きのシャツ
[類語]ティーシャツポロシャツシャツ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「Yシャツ」の意味・読み・例文・類語

ワイ‐シャツ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] white shirt 白いシャツの意 ) 男子が背広の下に着用する、襟と袖口のあるシャツ。のちに、色や柄のついたものについてもいうようになった。「Yシャツ」とも書く。〔舶来語便覧(1912)〕
    1. [初出の実例]「頭から白襯衣(ワイシャツ)を被(かぶ)って」(出典道草(1915)〈夏目漱石〉九)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「Yシャツ」の意味・わかりやすい解説

ワイシャツ

背広の下に着るシャツの総称。ワイシャツという名称は日本独自のもので,英語のホワイト・シャツwhite shirtが転訛(てんか)した言葉。明治初期には〈白じゅばん〉と訳されていたが,中期から末期にかけて〈ホワイト・シャツ〉という名称が多く用いられるようになり,大正初期にはワイシャツという呼名が定着した。また肌着としてのシャツと区別するのにワイシャツという用語は便利だった。昭和初期までのワイシャツは衿が取りはずし式になったセパレート・カラーだったが,それまで兵隊シャツとかカッター・シャツと呼ばれていた,衿が身ごろに縫いつけになったものも,背広に合わせるワイシャツとしてつくられるようになった。この形態のものが1935年ころからは一般化し,それ以後は特殊な礼装用以外はこれが主流になった。75年ころからはワイシャツに代わってビジネス・シャツやドレス・シャツの名称も多く用いられるようになっている。ワイシャツの特徴は衿と袖口の変化にあり,その種類は非常に多い。また,白無地基調としながらも,色彩模様布地も多様多彩で,こうした色物ワイシャツをカラード・シャツ,柄物ワイシャツをパターンド・シャツと呼ぶこともある。明治時代の赤シャツやハイカラ,昭和50年代のボタンダウン,昭和60年代のカラード・シャツのように,一時代の風俗の典型となった例も多い。
執筆者:


出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「Yシャツ」の意味・わかりやすい解説

ワイシャツ

背広の下に着るシャツ。ホワイト・シャツの転訛(てんか)。衿が身ごろに縫いつけになった現在の形のものは1935年ごろから一般化。それ以前のものはセパレートカラーであった。白のほか淡色や縞(しま)柄などもあり,綿ブロード,ポプリン,リネン,絹,合成繊維などで作られる。最近はしわにならない形状記憶繊維で作られたものもある。礼装用のドレス・シャツは純白で胸に切替えがあり,カラー,カフスとも取りはずしできるもので,前折れのシングル・カラーにダブル・カフスが用いられる。日常用のカッター・シャツはすべてダブル・カラーつきで,カラーの種類は多い。カフスにはシングル・カフスとダブル・カフスとがある。
→関連項目シャツ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

一粒万倍日

一粒の種子をまけば万倍になって実るという意味から,種まき,貸付け,仕入れ,投資などを行えば利益が多いとされる日。正月は丑(うし),午(うま)の日,2月は寅(とら),酉(とり)の日というように月によって...

一粒万倍日の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android